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自分の感性を信じて、
既成概念にとらわれない
日本酒を創造したい。

Vol. 01

大嶺酒造ファウンダー
秋山剛志Takeshi Akiyam

山口県美祢市で休止していた老舗酒蔵を引き継ぎ、
日本酒の先入観を覆す発想や製法、デザインで世界の賞賛を集めるブランド“Ohmine”。
その立役者である大嶺酒造のファウンダー、秋山剛志が光電子ウエアをまとい語る
日本のプレミアムSAKEへの想い、そして、こだわり。

既成概念にとらわれないスタンスにまず海外が反応すてくれた。既成概念にとらわれないスタンスにまず海外が反応すてくれた。

3つ星レストランで提供され、2013年にはスイスで開かれたダボス会議の際、日本政府主催のパーティーで各国首脳に振る舞われたことで一躍世界の注目を集めた日本酒ブランド“Ohmine”。今やニューヨークやスウェーデン、香港など海外7ヵ国で流通し、セレブリティさえ魅了するSAKEの作り手は、照れくさそうにそう言った。「『日本酒業界を変えてやろう』とか『世界に日本酒を広めよう』なんて、大それたことをしようとしているわけではないんです。」現在の酒蔵は、2018年に完成したばかりのアートミュージアムのごとき建物で、日本酒に新たな風を感じさせる佇まい。「祖父の縁で半世紀以上の歳月を休止状態だった大嶺酒造を引き継ぎ、復活させたのが2010年のこと。設備も技術もゼロからスタートだったので、隣町の酒蔵の一部を借りて一歩を踏み出しました。はじめは『酒蔵のない酒蔵』なんて言われたりもしましたよ。しかし、伝統ある日本酒の世界で、僕は全くの新参者。だからこそ日本酒の既成概念にとらわれない酒づくりをしようと思いました。海外での評価も狙って確立したわけではなく、外国の都市も東京や大阪と同列に並ぶマーケットと捉えているだけ。そして、はじめに“Ohmine”の世界観に反応してくれたのが、海外の感度の高い人々だったんです。」

コンセプトは、自分から好きだと言える日本酒をお届けすること。コンセプトは、自分から好きだと言える日本酒をお届けすること。

“Ohmine”を知る人がその名を聞いてまっ先に思い出すのは、日本酒の世界観を刷新するほどみずみずしくフルーティな飲み口と、「四角い和紙に筆文字の漢字」という日本酒ラベルのイメージとは一線を画すスタイリッシュなボトルデザインだろう。「もともと、自分が自信を持って心から好きだと言える日本酒をお届けしたいというコンセプトがありました。地元の山口県だけ見ても本当にたくさんの素晴らしい日本酒があって、その中で違いを出すために自分の感性を信じることにしたのです。」秋山さんは好みのフルーティな味わいを生みだすために、アルコール14度という日本酒の常識では考え難い設定を取り入れた。「アルコールと旨味には相関がありますが、“Ohmine”らしい美味しさを探求した結果、あえて14度で止めているんです。大吟醸が桃、純米吟醸が梨、純米酒がマスカットをイメージして醸造しています。」スウェーデンのデザイン会社の手によって種類ごとに1粒、2粒、3粒の酒米がシルエットで表現されたボトルも、秋山さんの想いを起点に生まれた。「日本酒のラベルはどれも似ていて、翌日覚えていないことも多い。そこで一回見れば忘れることなく、しかも“Ohmine”ならではの酒づくりのストーリーまで組み込まれたデザインにしたいと考えました。」

5℃の酒蔵は、1時間もいれば体の芯まで冷える。だから光電子が頼もしい。5℃の酒蔵は、1時間もいれば体の芯まで冷える。だから光電子が頼もしい。

従来の慣習にとらわれないのは「Ohmine」だけではない。すべてのタンクが白く塗られ元素記号によって識別される酒蔵の内部然り、スタッフが身につけるTHE NORTH FACE製のロゴ入りウエアや人気デザイナーが手がける見学者用のユニフォームまで、すべてがスタイリッシュであり、かつ、そこに必然的な機能が備わっているのだ。「うちは気温をセンサーで管理していて、かつて勘に頼っていたところを見える化するなど、合理的なことや新しいものを躊躇なく取り入れています。今、着ている光電子のインナーやジャケットも酒蔵での仕事にとても適していますね。」大嶺酒造の酒蔵内は常に5℃度前後がキープされていて、1時間も入れば体の芯まで冷えてしまう。「酒づくりは体力仕事で、単純作業も多ければ重機を動かしたりもする。体の感覚や集中力が鈍るとケガのもとになってしまうので、自然なぬくもりが続く光電子はとても頼もしい。同時に、東京ではなく山口にいながらスタイルまで徹底し、プライドを持って日本酒と向き合っていきたい。それも、新しい酒蔵のあり方だと思うんです。」秋山さんの言葉は、大嶺酒造のInstagramを訪れれば一目瞭然だろう。そこで発信される写真の数々は、従来の日本酒の世界観とは一線を画すセンスとこだわりに満ちている。
(Vol.02へ続く)

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大嶺酒造ファウンダー 秋山剛志 Takeshi Akiyama

PROFILE

大嶺酒造ファウンダー
秋山剛志Takeshi Akiyama

2004 年、ニューヨークのデザイン会社に勤務。帰国後の2010 年に50 年以上休止状態だった大嶺酒造を復活させ日本酒ブランド「Ohmine」を発表。白桃の様な芳醇な香りと甘さが特徴的なOhmine は海外セレブを中心に人気爆発、現在世界7 カ国で展開中。その他にも多数のブランディングプロジェクトを手がけ、大学・専門学校の講師、雑誌記事やコラムの執筆をおこなうなど多岐にわたる分野で活動中。

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