THE NORTH FACEアスリートである平山ユージと中嶋徹、
そしてヨーロッパから同じくTHE NORTH FACEアスリートのジェームズ・ピアソン、
キャロライン・シャバルディーニを加えた4人でのロックトリップ。
選んだ場所は、未開の岩がたくさん眠っている福島県・金華山。
全編を通して日本の文化、さらには日本のクライミングの魅力を再発見する。
そしてヨーロッパから同じくTHE NORTH FACEアスリートのジェームズ・ピアソン、
キャロライン・シャバルディーニを加えた4人でのロックトリップ。
選んだ場所は、未開の岩がたくさん眠っている福島県・金華山。
全編を通して日本の文化、さらには日本のクライミングの魅力を再発見する。
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1969年東京都生まれ。2度のワールドカップ王者になったレジェンドクライマー。
2015年5月、マレーシアのキナバル山遠征等、積極的な活動を続けている。 -
1993年長野県生まれ。11歳で高難度の瑞牆山「燃えた地図」を完登。
次世代を担う若手クライマー。 -
ジェームズ・ピアソン。2003年2月、17歳にしてE9のルート(The Zone)を完登。
イギリスを代表するトラッド・クライマー。 -
キャロライン・シャバルディーニ。フランス出身のクライマー。
コンペクライマーとして10年間ワールドカップに出場。
ジェームズ・ピアソンとの出会いをきっかけに、トラッドクライミングも積極的に行っている。
遠征と考えるとどうしても海外を思い浮かべてしまう。しかし、海外のクライマーからすれば日本は立派な遠征地、自分はいつも海外に行くばかりであった遠征を今回は海外のクライマーを日本に呼んで、日本の魅力や文化、そして日本のクライミングに触れてもらう遠征を組んで見ることにした。
そして選んだ場所は未開の岩がたくさん眠っている金華山、しかもボルトを一本も打たない、国内でも特別なこのエリアで大いに満喫できるクライマーは少なくフランスからキャロライン シャバルディーニ、イギリスからジェームス ピアソン、そして日本の中嶋徹と世界屈指のトラッドクライマーだけで遠征を組むことにした。
それからもう一つ震災で津波の被害を受けたこの地域を訪れることは海外の人々に今のこの地域の現状を知ってもらう良い機会でもあった。特に金華山で取り組んでいるようなクライミングでの復興も世界に発信できたらと思っていた。
そんな自分の考えていた思いと共に今回のムービーは仕上がっている。震災のこと、金華山の美しさはもちろんだが、彼らの愉快な遠征やクライミングシーンを見ていると僕らが住んでいる日本の魅力を再認識させられる。海外の遠征も良いが、このムービーを通して日本の魅力を楽しんでいただければと思う。
そして選んだ場所は未開の岩がたくさん眠っている金華山、しかもボルトを一本も打たない、国内でも特別なこのエリアで大いに満喫できるクライマーは少なくフランスからキャロライン シャバルディーニ、イギリスからジェームス ピアソン、そして日本の中嶋徹と世界屈指のトラッドクライマーだけで遠征を組むことにした。
それからもう一つ震災で津波の被害を受けたこの地域を訪れることは海外の人々に今のこの地域の現状を知ってもらう良い機会でもあった。特に金華山で取り組んでいるようなクライミングでの復興も世界に発信できたらと思っていた。
そんな自分の考えていた思いと共に今回のムービーは仕上がっている。震災のこと、金華山の美しさはもちろんだが、彼らの愉快な遠征やクライミングシーンを見ていると僕らが住んでいる日本の魅力を再認識させられる。海外の遠征も良いが、このムービーを通して日本の魅力を楽しんでいただければと思う。
僕がトラッドクライミングを始めるきっかけはCommittedというUKトラッドをあつかった映像作品に登場するデイブマックロードとジェームズピアスンという二人のクライマーでした。二人のクライミングに当時中学生だった僕は強く惹かれ、その後イギリスへの初の海外遠征を行うに至りました。二人のパフォーマンスは僕にとっては岩場最初の世界への憧れでした。
そのうちの一人、ジェームズとそのパートナーのキャロラインが日本に遠征に来るから一緒に行かないか、とユージさんに誘われました。丁度再びトラッドに力を注ぎたいと思っていた時期だったので、すぐに9月のカレンダーに東北ツアーの文字を書き込みました。直前になってユージさんの膝の負傷や台風直撃など、一時はかなり暗雲が立ち込めましたが、ヨーロッパチームはそんなジメジメとした状況とは対照的なテンションでやってきました。ユージさんもアテンドのため足を引きずりながら現地まで足を運んでくれ、これはもう、僕も一つ目立った成果を挙げなければという気持ちになりました。
僕がジェームズとキャロラインと会うのはこれが二回目でしたが、今回はトラッドに関して以前よりも踏み込んだ会話もすることがでました。二人とも依然と変わらず、気さくで、率直な意見を交わしてくれました。
台風一過で天気が回復するかと思いきや、一週間の日程でトラッドの岩場に行けたのは二日のみ。しかも二日目は雨の直後でクラックが濡れているという、お世辞にも良いとは言い難いコンディションでした。僕はユージさんが昨年トライした前傾したシンクラックのラインにトライしました。トライ初日は掃除のみで時間切れ、二日目は実質クライミング最終日で、後がない状況で濡れたクラックを必死に登りました。幸い最初のトライで登りきることができ「灯し火 5.12c」としました。ジェームズはというと、もの凄い速さで掃除と試登を済ませ、二本の難しいルートを開拓していました。Committedで見た綿密な準備の後のクライミングというより、一期一会を大切にしたクライミングスタイルに進化したという印象でした。
今回彼らやユージさんとトラッドについて語る機会がありましたが、ジェームズはかつてのハードトラッドよりも、そのトライで最善を尽くすスタイルを今は実践していると言っていました。無理はしない。しかし限界ギリギリのクライミング。僕も今後そんなスタイルに移り変わってゆくのかもしれません。
そのうちの一人、ジェームズとそのパートナーのキャロラインが日本に遠征に来るから一緒に行かないか、とユージさんに誘われました。丁度再びトラッドに力を注ぎたいと思っていた時期だったので、すぐに9月のカレンダーに東北ツアーの文字を書き込みました。直前になってユージさんの膝の負傷や台風直撃など、一時はかなり暗雲が立ち込めましたが、ヨーロッパチームはそんなジメジメとした状況とは対照的なテンションでやってきました。ユージさんもアテンドのため足を引きずりながら現地まで足を運んでくれ、これはもう、僕も一つ目立った成果を挙げなければという気持ちになりました。
僕がジェームズとキャロラインと会うのはこれが二回目でしたが、今回はトラッドに関して以前よりも踏み込んだ会話もすることがでました。二人とも依然と変わらず、気さくで、率直な意見を交わしてくれました。
台風一過で天気が回復するかと思いきや、一週間の日程でトラッドの岩場に行けたのは二日のみ。しかも二日目は雨の直後でクラックが濡れているという、お世辞にも良いとは言い難いコンディションでした。僕はユージさんが昨年トライした前傾したシンクラックのラインにトライしました。トライ初日は掃除のみで時間切れ、二日目は実質クライミング最終日で、後がない状況で濡れたクラックを必死に登りました。幸い最初のトライで登りきることができ「灯し火 5.12c」としました。ジェームズはというと、もの凄い速さで掃除と試登を済ませ、二本の難しいルートを開拓していました。Committedで見た綿密な準備の後のクライミングというより、一期一会を大切にしたクライミングスタイルに進化したという印象でした。
今回彼らやユージさんとトラッドについて語る機会がありましたが、ジェームズはかつてのハードトラッドよりも、そのトライで最善を尽くすスタイルを今は実践していると言っていました。無理はしない。しかし限界ギリギリのクライミング。僕も今後そんなスタイルに移り変わってゆくのかもしれません。
Photo by Eddie Gianelloni