MANKIND MEETS MOON PARKA
2015年9月26日、スパイバー社が開発を進めてきたクモフィブロインベースのタンパク質素材「QMONOS」を用い、THE NORTH FACEの”ANTARCTICA PARKA”をベースにしたアウタージャケットのプロトタイピングに成功しました。私たちは、この歴史的プロトタイプを“THE MOON PARKA” と名付けました。
月(Moon)は人類が到達した中で最も遠く、過酷な極地です。アポロ計画は "Moonshot" の意味を変えました。不可能で馬鹿げているという意味から、ハイリスク・ハイインパクトで壮大な挑戦という意味に。不可能と言われてきたクモの糸の実用化という夢はまさに"Moonshot"。工業素材の歴史上最も大きなイノベーションは、“THE MOON PARKA” とともに幕をあけます。
実際の工業ラインで製造された世界初のプロトタイプ
プロトタイピングの実施にあたり、スパイバー社が保有する分子ライブラリより表地及び刺繍糸に最適なタンパク質の選定から、紡糸、撚り、織り、縫製など、各プロセスの最適条件を検討するため、膨大な数の試作を行いました。また、"MOON PARKA" は実際の工業ラインで製造された世界で初めての人工タンパク質素材が使われた衣服です。このプロトタイピングを通じ、工業化プロセスの確立に向けて多くの課題を把握することができ、製品としての評価も現在始まっています。課題がわかればあとは解決するのみ。実用化に向けたカウントダウンは既にはじまっています。
「これまで、クモの糸を工業材料として実用化することは不可能であると言われてきました。それは非常に多くの高いハードルを乗り越えなければ実現できない夢であることは間違いありません。しかし、人類の持続可能な未来を切り拓くため、私たちはあらん限りの想像力と努力を尽くす責務があります。
月(Moon)は人類が到達した中で最も遠く、過酷な極地です。アポロ計画は ”Moonshot” の意味を変えました。不可能で馬鹿げているという意味から、ハイリスク・ハイインパクトで壮大な挑戦という意味に。
クモの糸の実用化という私たちの夢はまさに "Moonshot"。工業素材の歴史上最も大きなイノベーションであるこの創造的な試みは "MOON PARKA" とともに幕をあけ、ものづくりだけでなく社会全体を大きく変えていく。私たちには強い意志と決意がある。大きな変革が今、始まっている。」