登山道、林道、舗道をつなぐ約167km、累積標高8073mを46時間以内に走り抜け、
富士山麓を周回するという国内屈指のウルトラトレイルレース。
UTMBを原点として2012年にスタート、
2014年からはウルトラトレイルワールドツアーの一つに選定されている。
富士山を眼前にする圧倒的な風景、長大なコースで紡がれる物語、ランナー同士あるいは
地元ボランティアとのふれあいは、壮大なウルトラレースならでは。
コースの多くを占める国立公園の大自然、
山麓に息づく文化・生活圏のどちらをも味わえるのもUTMFの醍醐味である。
このレースが生まれた背量には、修験道・富士講として栄えた富士山詣での歴史がある。
千年以上も前から登られてきた標高差3800mの山は世界でもめずらしく、富士山にまつわる文化的側面を現代の日本、そして世界に伝えていきたいという思いも込められている。
THE NORTH FACE
UTMF GUIDE
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UTMFとは?
COURSE
コースMAP&高低図
UTMF実行委員によるコース解説
テクニカルな山塊パート、スピードを求められる林道とセクションごとの変化が大きく、総合的な走力を求められるUTMF。
海外アスリートにも「難しい」と評されるゆえんだ。今大会は昨年に引き続き引き9月開催となり、反時計回りのコースも昨年同様である。
反時計周り場合、前半に現れる天子山地の攻略法がポイントになる。昨年は悪天により天子山地 路面が大荒れに。この通過に想定以上の体力を消耗したのだろう、次の富士宮のエイドステーションで大量のリタイア者が出た。そのほとんどが関門時刻には間に合っていたことを考えると、天子山地のペース配分がその後のレース運びを左右するといえるだろう。この区聞では距離に加えて高低差も加味し、関門時刻ギリギリの到達でもいいから体力温存を第一に考えたペースを導き出すこと。昨年のリザルトもペースプランの参考にするといいだろう。
2つめのポイントは、9月開催であるがゆえの気象条件。例年の4月開催に比べると昨年は天候が安定せず、また気温も高かった。コース途中で水不足に苦しんだ選手も多かったようだ。暑い、寒い、雨、霧などあらゆる局面を想定して、いかに装備を使いこなすか、スマートなレースプランが求められる。そのためにはコースの詳細な分析が欠かせない。自分と同レベルの走力を持つ選手の全リザルトをチェックしてレースプランを導き出す、オフィシャルのコースマップだけでなく高低差表も活用して、あらゆる区聞の高低差、路面伏況をシミュレートする、など。ミドルレンジのレースとは全く別物であるということを頭に入れて本番に臨もう。
大会概要
UTMF[ ウルトラトレイル・マウントフジ ]
167km 9月23日(金)13時スタート
会場:山梨県富士河口湖町 大池公園
STY[ 静岡から山梨 ]
71km 9月24日(土) 12時スタート
会場:静岡県富士市 富士山こどもの国
WEARING GUIDE
参加ランナーへの推奨ウェアリング
山中を最大で二昼夜駆け抜ける167kmの道のりでは、何よりも身体を守る装備が必要だ。
天候の急変、暑さや寒さ、疲労といったトラブルに備えるためにも、自身の走力を冷静に見据え、
それぞれのレースプランにマッチした機能を持つギアを選びたいもの。
ここではTHE NORTH FACEから、UTMFのために厳選したウエア&ギアをご紹介しよう。
PICK UP ITEMS
ピックアップアイテム
ATHLETE TALK
THE NORTH FACEアスリートが伝授する、それぞれのUTMF攻略TIPS。
昨年のレースで総合9位に輝いた小林慶太さんには表彰台を狙うためのミニマルな装備や
ギア選びのコツ、エイドでの過ごし方を。
STY女子の部で優勝した宮﨑喜美乃さんには初の100マイルを楽しむための工夫、飽きずに楽しめる補給食など、
経験者だからこそのマネジメント術や女性ランナーならではのポイントをご紹介。
完走を目指すランナーもぜひ、参考に。
小林 慶太 [ KEITA KOBAYASHI ]
トップ5を狙う小林さんの勝負どころは、西富士〜須走間。「子どもの国以降にエンジンがかる」と言い、後半のロードをアグレッシブに攻める予定だ。トップアスリートならではのミニマルな装備、緩急のバランスを重視したペース配分で本番に臨む。
宮﨑 喜美乃 [ KIMINO MIYAZAKI ]
昨年のSTY女子の部で優勝した宮﨑さん、狙うはもちろん表彰台。友人からの激励コメントを添えたジェルや補給食など、ユニークなアイテムを用意して長丁場を乗り切るつもりだ。「初の100マイルレース、1区間ずつ楽しんで走りきりたい」
※冊子の内容と動画の一部は概略と異なることがあります。
FINISHERS VOICE
後藤太志
THE NORTH FACE 事業部所属THE NORTH FACE事業部の後藤さんはトレラン歴5年で、STY、UTMFともに完走済み。UTMFは郷土の食や地元とのふれあいもあり、旅する感覚で一昼夜を楽しんだという。「月と富士山に見つめられて走る得難い体験こそ、UTMFの醍醐味」
中村恵子
THE NORTH FACE FLIGHT TOKYO スタッフTHE NORTH FACE FLIGHT TOKYOスタッフの中村さんはトレラン歴4年。初参加の昨年、序盤で渋滞にはまりSTYの洗礼を受けた。「渋滞でも焦らず、気持ちに余裕を持って周囲のランナーとの交流を楽しみたい。渋滞さえも楽しむ、それがSTY攻略のコツ」