縮れた羊毛からなるウールの生地はたっぷりと空気を含むので断熱性が高く、外界と体を隔てる薄い空気の壁となって、夏も冬も快適な衣服内環境をつくりだしてくれます。ウールはまた吸湿性が高く、湿気を吸って蒸れ感を抑えてくれるので、寒すぎず暑すぎないほどよい着心地が持続します。
こうしたウールの特長を最大限に高める秋冬シーズンにおすすめの着合わせが、ウールの上にウールを重ねる「Wool on Wool(ウールの重ね着)」です。重ね着によって断熱層が厚みを増すためにより温かく、吸湿量も増えるため湿度もより抑えることができます。
アイスブレーカーのウエアは、生地の温かさを表すヒートインデックスを採用しています。それぞれの製品には生地の熱抵抗値から算出された数値が割り振られており、数字が大きくなるほど断熱性が高く、温かいウエアになります。
重ね着をしたときは、この数字を足した値が温かさの指標になります。たとえば、150のベースレイヤーと360のミドルレイヤーを重ねるとヒートインデックスは510になります。一方、200のベースレイヤーと300のミドルレイヤーを重ねるとヒートインデックスは500です。両者の温かさはほぼ同等ですが、ベースレイヤー単体で動くときの着用感が違います。薄手で動きやすい150をとるか、温かい200を選ぶか。適切な厚みのウールを選んで重ね着すれば、人それぞれ違う体感にも細やかに対応できます。
ここにあげるのは、これから秋冬のシーズンにおすすめしたい組み合わせの一例です。異なるデザインや生地を組み合わせることで、自分なりの心地よさを見つけてください。
薄手のロングスリーブは、夏の暑い時期をのぞく春秋冬で使える万能選手です。たとえば、のんびりした低山のハイキング。肌寒い早朝の歩き出しでもウールなら寒すぎず、日中暑さを感じることがあってもベタつくような不快感はありません。一方でトレイルランニングのようなハイパルスなアクティビティで汗をかいても冷えにくく、アウターを着たり脱いだりする手間も少なく済みます。ウールの心地よさを知りたければ、まずは薄手のロングスリーブを。持っていて絶対に損はしない一枚です。
日常からハイキングまで、幅広い場面に対応できるアイスブレーカーの定番ロングスリーブです。ゆとりのあるリラックスシルエットなので、ベースレイヤーとしてはもちろん単体でも着用可能。チェストポケットにはサングラスホルダーも付いています。
一枚だと寒い、でもアウターを着ると汗をかく。そんなときにぜひ試していただきたいのが、ウールの上にもう一枚ウールを着るWool on Wool(ウールの重ね着)です。心地よさの秘密は、断熱性と通気性の絶妙なバランス。重ね着することで生地の厚みが増して断熱性が高まります。生地の間に含まれる空気は体が発する熱で温められますが、通気性があるために熱が適度に循環し、ほどよい温かさが持続します。たとえば200のベースレイヤーとジップフーディは、ロープウェイに乗って高山の紅葉を見に行くようなときにちょうどいい組み合わせ。強い風が吹いたときのために、アウターはお忘れなく。
メリノウール40%と再生繊維リヨセル60%を混紡し、断熱性と通気性をバランスよく備えるフーディです。フィット感のよいフードと、手の甲までカバーして袖位置を固定できるサムホール、腰下まで覆う長めの裾丈で温かく着られます。脇の下には熱を逃すアイレットメッシュ。胸には内ポケットも備えています。
メリノウール100%の中厚手の生地を使い、首まわりをソフトにカバーして温かいハイネックです。ラグランスリーブと脇下のガセットによって運動性と快適性を両立。縫い目を平らにするフラットシームで摩擦を、ドロップテールでずり上がりを抑えます。
メリノウール100%の中厚手の生地を使用した、幅広い季節で使えるレギンスです。股下にガセットパネルを配することで運動性を高めています。スポーティなサイドの切り返しで単体でも着用しやすいデザインです。
Wool on Wool(ウールの重ね着)は、雪山でも快適です。たとえば、ウールのベースレイヤーの上にウールのインサレーションウエアをレイヤリング。アウターウエアを着ると、通常は密封性が高まってウエア内が蒸れやすくなりますが、吸湿性が高いウールの層を重ねることで、ウールがより多くの湿気を吸ってくれてウエア内の湿度を抑えてくれます。ちょっと大げさですが、その働きはさながら天然の除湿エアコン。重ねるウエアの厚みを選ぶことで温かさも調節できます。もうひとつの利点はウールがもつ防臭効果。雪山とはいえ登りでは汗をかきますが、ウールは臭いにくいので、下山後の行動着/移動着としてそのまま着続けられます。少ない着替えで行動できるのもウールの大きなメリットです。
ウールの中綿を封入した薄手のインサレーションウエアです。身ごろ表地はコットン100%、裏地は起毛させたウールで、合成繊維に頼らずに優れた保温性を実現しています。重ね着したときも邪魔にならないラウンドネックで、前立てには着脱しやすいスナップボタンを採用。袖にはサムループを備えています。
メリノウール100%の中厚手の生地を使用した秋冬の人気モデルです。厚みがありながらもソフトな肌触りの生地は温かく、かつ汗をかいても冷えにくいので冬場のベースレイヤーとして最適です。雪山から日常生活の保温着まで幅広く使えます。
締め付けのないシルエットのメリノウール100%のボトムスです。家を出るときに穿いたらそのままアクティビティをこなして、帰ってくるまでこれ一本で過ごせます。ハンドウォーマーはありませんが、スマートフォンが入るヒップポケットを備えています。