Photos : 石川直樹 / Naoki Ishikawa
Photos : 石川直樹 / Naoki Ishikawa
Landscape Hooded Down Jacket
GM20340PI
Woven Stretch Pants
GM70380PI
Landscape Hooded Down Jacket
GM20340PI
Woven Stretch Pants
GM70380PI
Long Sleeves T-shirt
GM60341PI
Landscape Hooded Down Jacket
GM20340PI
Chest Camera Bag
GM90370PI
Insulation Cape
GM90390PI
今回、プロダクトに落とし込まれた写真はこの3枚。
いずれも、K2への遠征の過程で石川さんが撮りおろしたものです。
どんな瞬間に、どんな気持ちでシャッターを切ったのか。
ご本人に教えてもらいました。
Photo_01
Donkeys and the graffiti
荷物を運んでくれたロバと、壁のグラフィティが気になって……。この辺りはパキスタン兵が駐屯している場所。若い兵士が記念に落書きしたんじゃないか。この4年後に同じ場所に行ったのですが、すでにこの壁自体がなくなっていました。
Photo_02
K2 from Broad Peak
初めてK2に行って登れなかったとき、隣のブロードピークという山の7000mくらいのところまで登ったんです。そのときに撮りました。K2を水平に見る写真は実は珍しいんですよ。「本当はあそこに登りたいんだ」と思いながら撮影していました。
Photo_03
K2 from the base camp
だいたい1ヶ月以上、ベースキャンプに滞在して体を慣らしていくのですが、ふとK2を見上げたら、頂上に不思議な雲が。思わずシャッターを切りました。これはサミットプッシュの前。ぼくにとってK2は、まさに「愛しの魔境」ですね。
「山そのものを
撮っているのではなく、
山と自分の“関係性”を
写真に収めている」
世界中を旅しながら、自分が眼差した光景とその土地との交わりを写真にとらえて世に差し出し続ける写真家、石川直樹さん。2001年にエベレストを含む世界七大陸最高峰を登頂し、2011年に再びエベレストの登頂に成功した後もなお、数々の山の頂を目指しています。そんな石川さんにとって、山、そして写真とは一体どういう存在なのでしょうか。
「山、というよりも、そこまでのプロセス含め、全てが僕にとってかけがえのない時間。例えばパキスタンの町から村まで行き、村から氷河を歩いて野宿して、ベースキャンプに1ヶ月ほど滞在しながら、少しずつ体調を整えて、山の頂を目指す。約2ヶ月半の行程ですが、その全てが面白いんです」。
1年に1度、石川さんは遠征に出る。そうすることで自分をリセットする意味もある。
「ゼロに戻る感じがあるんですよね。もう一度生まれ直しているようでもあるし、ちょっと傾いてきた自分のバランスが元に戻るというか。そこで写真を撮るということも、僕にとっては自然で、切っても切り離せない必然的なこと。別に何か強いメッセージを写真に込めているわけではないし、山そのものの雄大さを表現したいわけでもない。単純に、僕と山との関係性を写真によって切り結んでいる。『こういうところに行ってきて、ここで気持ちが揺さぶられたんだ』ということを、少しだけみなさんに差し出している感覚です」。
今回のプロダクトには石川さんが撮影した、エベレストに次ぐ世界第2位の高さの山『K2』の写真が落とし込まれています。過去に2度、石川さんはその頂を目指しましたが、雪崩や天候の悪化といった要因が重なり、いずれも断念。想いは残ります。
「K2は本当に難しい山です。あの山に中判のフィルムカメラを携えて写真を撮っている人なんて誰もいない。だからこそ僕自身がただ登るだけでなく、写真を撮りたいんです。そんな想いもあり、今回のお話をいただいたとき、真っ先に浮かんだのがK2だったんですよ」。
今年の6月に再びK2登頂に挑戦する予定。
「そのときはぜひこれを着ていきたいと思っています。今度こそ成功させたいですね」。