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        海明け

        4月、海にびっしりと敷きつめられた流氷が岸から離れ始めるころ。

        知床ではこの時期を、
        夜が明けることを"夜明け"というように、
        流氷が去り、港から船が出られるようになることを"海明け"と呼んでいる。

        氷が日差しのあたたかさで緩み、ゆらゆらと海を漂う景色は、
        流氷が春の季語なのだということを感じさせる。

        北海道、知床半島。

        まだ雪が残る斜里町ウトロ漁港にも、遅い春がやってきた。

        斜里町は、知床半島に連なる知床連山の西側にあり、オホーツク海に面した観光と農業、そして漁業の町。

        流氷を起点とした海・川・森のサイクルが、豊かな生態系を形成し、世界自然遺産にもなっている、知床。その知床で、16年連続日本一の漁獲量を誇るのが、斜里町の鮭である。

        ウトロ漁港に、春の柔らかい日差しが降りそそぐ。

        新緑の山々に囲まれた広大な港に、HELLY HANSENを身にまとった漁師たちが働いていた。

        ロープにびっしりと張り付いた貝をナイフでこそげ取ったり、トラック一台分にもなる60mの網をクレーンで吊りあげ修理したり。今は、5月から始まるトキシラズ、サクラマス、ホッケなどの漁に備え、準備をする日々だ。

        知床漁師の誇りを着るということ

        私たちが、斜里町の皆さんと出会ったのは2018年6月。

        港から出航する遊覧船、鮭の水揚げ見学ツアーなどの観光が盛り上がる中、
        その海で、日本一の鮭漁を支える"漁師の仕事をかっこよく"という想いから、
        HELLY HANSENとの取り組みがスタート。

        HELLY HANSENは、
        1877年、ノルウェーの港町モスで商船艦長が船乗りたちのために、
        防水ウエアを作ったことが始まり。
        以来、防水テクノロジーの進化とともに、漁師など厳しい環境で働くワーカー、
        オーシャンレースに参加するセイラー、
        そしてアウトドアスポーツを楽しむ人たちに向けて、
        高機能で快適なウエアを作っている。

        知床の漁師にも、長く厳しい寒さに対応できる機能性とかっこよさを。

        自然と向き合い続けるHELLY HANSENと斜里町がコラボレーションし、
        生まれたのが、漁港オリジナルのデザインが入ったフリースと防水ジャケットだった。

        このFIBERPILE®と名付けられたフリースは、1960年代に極寒の北欧の地で働く海の男たちのために開発されたもので、ぎゅっと密集したモコモコの起毛が体から熱を逃がさない。

        保温性が高く、知床の漁師も「Tシャツの上にさっと羽織るだけでいいから便利!」と重宝している。暖かい日は、Tシャツの上に一枚で。寒い日は、防水ジャケットの下に着込み、さらに防寒性を高めるなど、気候に合わせた着方ができる。

        海でも活躍する防水ジャケットは、軽くて動きやすいだけでなく、透湿性があり汗がこもらないから、体をよく動かす漁師の作業にもってこいだ。

        これらウエアの腕には、斜里町のみんなから愛される"知床トコさん"が鮭漁をしている姿。背には大きくSHIRETOKO FISHERMAN'S PRIDEの文字が入り、"鮭、日本一のまち"を支える、プロフェッショナルとしての誇りが伝わってくる。

        「お揃いのウエアはチーム感が出て、楽しい。」
        「札幌や東京に出かけた時に"これ、いいですね!"
        "かっこいい"など声をかけられる。」

        どんどん魅力が増していく知床、斜里町。
        もうすぐ真っ青なオホーツク海に、沢山の漁船が出ていく様子が見られるだろう。

        「海から眺める知床連山は、圧倒的!」と、漁師が胸を張る。

        北海道に訪れた際は、かっこいい漁師がいる港に足を運んでみてはいかがでしょう。

        THE NORTH FACE / HELLY HANSEN 知床店
        5/17(FRI) OPEN