02 | 鈴木優香
PROFILE
鈴木優香 | 山岳収集家。大学院卒業後はアウトドアメーカーに入社し、商品企画・デザインを手がける。2016年に独立し、山で見た景色をハンカチに仕立ててゆくプロジェクト「MOUNTAIN COLLECTOR」を開始。山と旅をライフワークとしながら、写真・デザイン・執筆などを通じた表現活動を続けている。
なぜ山岳収集家として活動を始めたのでしょうか?
「山にはきれいな景色がたくさんあるので、それをひとつひとつ拾い集めるように写真に収めてきました。それは10年前に登山を始めた頃から変わらず、これからもずっと続けていくと思います。山岳収集家として活動を始めたというよりも、やっていることに名前を付けたら…といったほうがしっくりくるかもしれません。」
フィルムカメラの魅力って何ですか?
「ネガを現像に出して写真が手元に戻ってくるまでに少し時間がかかるんですが、それがまたフィルムの良さでもあって。どんな写真が撮れたかなって想いを馳せたり、その写真を見返したりすることで一層愛着が湧きますね」
なかなか外出が難しい期間はどのように過ごしていましたか?
「次はどこを目指そうかなと、山に行く楽しみが待っているからこそ、家での時間も楽しめました。ひたすら旅の本を読んだり、写真のデータ整理をしたり、次の製作物の構想を練ったりしながら過ごしていましたね」
icebreakerの着用感はいかがですか?
「ウールの服がもともと好きで。肌にやさしい、自然由来の素材の良さを実感します。山登りの際は夏場でも長袖を着ているんですが、汗をかいても、山小屋でひと息ついているうちにあっという間に乾くのでとても着心地がいいです」
手掛けているプロダクト
Handkerchief of Mountain
透け感にこだわりのあるMOUNTAIN COLLECTORのハンカチ。薄手の生地を使用し、光に透かすと色が薄くなり、折り畳んで生地が重なり合うとまた表情が変化していく。山の景色にも似た儚さを感じる。
COLUMN
岩の色
photo & text:鈴木優香
木々の間からこぼれる光、響き渡る鳥の声。山を訪れるのは実に半年ぶりだったけれど、変わらない山の姿にほっとする。大菩薩嶺から大菩薩峠に向かう稜線で、きれいな岩を見つけた。濃い灰色の岩肌にオレンジや白の模様(地衣類という)が付いている。朝の雨のおかげかより色濃く美しく見えて、何度もシャッターを切った。
RECOMMENDED PLACE
夢の島熱帯植物館
「山に行く気にはなれないけど自然に触れたい…と思い訪れた場所。5月の終わりに緊急事態宣言が解除されたばかりということもあり、温室の中には私以外誰も居らず、ひとりジャングルに迷い込んだような気持ちになりました。同じく館内にある、植物に囲まれた休憩スペースは理想の空間」
東京都江東区夢の島2-1-2
CASICA
「生きた時間と空間を可視化する」がコンセプトのコンプレックス・スペース。古い家具や布を見るのが好きなので、思いついたときに足を運んでいます。キッチンも併設されていて、ついつい長居してしまう心地良い場所」
東京都江東区新木場1-4-6
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