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メリノで夏を楽しむ人々
日向山|山梨
ERIKO NEMOTO
根本絵梨子
Photographer
ERIKO NEMOTO
根本絵梨子
Photographer
写真家。群馬県出身。2010年より渡豪。富山大学芸術文化学部卒業後、代官山スタジオ勤務。2016年よりフリーランスの写真家として活動。トラベルカルチャー誌をはじめ、アウトドアブランドの広告やファッション、ポートレイト、建築などさまざまなジャンルで活動。南米パタゴニアから国内の山々まで、写真を撮りながらアウトドアフィールドを旅する生活を送る。2024年9月20日(金)まで、神保町テラススクエアにて写真展「長い道の小さなものたち」を開催中。
―根本さんの活動の拠点はどこになるのでしょうか。
拠点といえば東京になります。撮影の仕事が都内よりも地方でのロケが増えてきていて、プライベートでも登山や、最近では釣りが多く、そのために自然を求めて地方に行くので、東京を離れているタイミングは多いのかなと思います。昔は東京でオフの日を過ごすことも多かったですが、いまは地方にあるものが目的になっていますね。
―釣りはいつからはじめられたのですか。
2018年に白馬山荘という山小屋で働いていた時に、同僚が誘ってくれたのがきっかけです。その時はテンカラで、去年からはフライフィッシングをはじめました。釣りもそうなのですが、登山や自転車も、自然のなかに行く理由づけにもなっているし、人とのつながりをつくるコミュニケーションツールでもあるんです。カメラもそうかもしれません。
―写真も最初から自然が対象になることが多かったのでしょうか。
最初は雑誌が好きだったこともあり、ファッションのフォトグラファーを目指してアシスタントとしてスタジオで働いた後、弟子入りし、ファッションフォトグラファーとしてスタートしました。アシスタントの時、楽しくやってはいたのですが、忙しさもあって気持ちがいっぱいいっぱいになってしまっている時に友達が山に連れていってくれたんです。そこで気持ちをすっかりリセットすることができて、それ以降休みのたびに自分をリセットする場所として山に行くようになりました。そこで写真を撮ろうとすると、行くたびに風景も変わるし、思い通りにならないし、自然の写真を撮るのは本当に難しいということに気がつきました。自然の写真を撮る人はたくさんいて、同じものを見て、同じものを撮るけど、同じ写真にはならない。自然の美しさを残していくということに面白さがあるなと気づき、風景や植物を撮影するようになりました。
―icebreakerを使い始めたきっかけは何ですか。
山に登りはじめて1、2年経った頃に、メリノウールというものを知って、icebreakerを買って着てみたら、それまで試していた他のものと全然違って、インナーこそちゃんと良いものを着るべきだと思い、そこから肌に直接触れるものは全てメリノウールにしました。その後、2019年にパタゴニアを旅した時に、1ヶ月半icebreakerのTシャツとロングスリーブで過ごしたのですが、本当ににおわないし、すぐに乾くし、メリノウールすごい!と改めて実感しました。その時のパタゴニアは夏で、砂漠もあるし、すごく湿度のある場所もあるし、雨も雪も降るし、1週間で四季を感じるようなこともあったのですが、ずっと着続けることができました。最初は山に行く時に着ることが多かったですが、着心地がいいので、いまは気がついたら一年中手に取って着ていますね。
―最後に、今年の夏の予定を教えてください。
まだ決定ではないのですが、アイスランドとノルウェーに行きたいなと考えています。アイスランドは本当にずっと行きたかった場所。ノルウェーはどこでもキャンプをしていいというのを聞いて、ニュージーランドでもそういう旅の仕方をしていたので、ノルウェーもきっと好きなはずと思っています。