My First
Camp Touring

キャンプはコロナ禍において急激に人気となった遊び方。一般的なキャンプは車で行くものですが、敢えてバイクに荷物を積載してツーリングを兼ねて泊まりのキャンプをするキャンプツーリングは、バイクに乗っているなら一度はやってみて欲しい遊び方です。今回はバイクに乗り始めて1年目のモトクロスライダー中島漱也選手がまだ乗り始めたばかりの公道でキャンプツーリングにチャレンジします。

中島漱也 レーシングチーム鷹所属のモトクロスライダー。全日本モトクロス選手権にも参戦し、2022年はIA2クラスでランキング4位を記録。3歳からモトクロスを始め、現在20歳で公道は乗り始めてまだ1年未満。初めてのツーリングから始まり、徐々に公道でのバイクに慣れてきたので、今回初めてのキャンプツーリングをしてみることに。大会や練習などで前日入りして車中泊などは昔から経験があっても、1人でバイクに荷物を積んでのキャンプは未経験なので楽しみ反面設営など未経験の不安も感じている。

STEP1. 目的地を決めよう

STEP1. 目的地を決めよう

キャンプツーリングで一番重要なのは目的地。キャンプ場は探せばいくらでも見つかりますが、バイクの場合はロケーションやキャンプサイト内へのバイクの乗り入れ可否、薪が売っているかなど、車以上に調べることがあります。車よりもハードルの高いバイクキャンプですが、逆にその難しい部分が結果バイクキャンプを楽しくするアクセントにもなります。簡単にできないからこそ、達成したときが嬉しい。そんなバイクキャンプを楽しみましょう。

湖や山、
数ある選択肢の中でも
まずは身の丈に合った
場所選びを心がける

今回は「湖畔でキャンプしてみたい」という中島選手の意見から山梨県西湖の湖畔にある浜野家キャンプ場に行ってみることに。キャンプ場のロケーションは様々で山の中、河川敷、原っぱ、海沿いの砂浜など色んな場所にキャンプ場があるので、まずはどういう景色の中でキャンプがしたいか、朝目覚めてテントから出た時にどんな景色を見たいか、など自分のやってみたいこと、見てみたい景色からキャンプ場を探しましょう。ですがバイクの場合山奥だったり、キャンプ場までの道が整っていないと、到着するまでと帰宅時が大変なので、キャンプ場だけでなく行くまでのルートも自分が問題なく走れる道かどうかも重要なポイント。

初心者におすすめの
ロケーション

水源の森 キャンプ・ランド

住所/山梨県山梨県南都留郡道志村5821-2
営業時間・宿泊客対応時間/8:00-21:00 In 12:00 Out 11:00
営業期間/冬季休業期間(12月末から2月)を除き年中無休
WEBサイト/https://www.doshisuigen-mori.com
※一部キャンプサイトのみ乗り入れ可能

お台場海浜庭園 キャンプ場

住所/千葉県館山市洲崎908-22
営業時間・宿泊客対応時間/9:30-17:00 In 13:00 Out 12:00
営業期間/通年(冬期も営業)
WEBサイト/http://www.odaibakaihinteien.jp/kyanpu.html

リバーサイド長瀞オートキャンプ場

住所/埼玉県秩父郡長瀞町井戸559-1
営業時間・宿泊客対応時間/8:30-17:00 In 12:00 Out 11:00
営業期間/冬季休業期間(1月から2月末)を除き営業
WEBサイト/https://www.nagatoro-camp.com

一番星ヴィレッジ

住所/千葉県市原市葉木176-1
営業時間・宿泊客対応時間/9:00-17:00 In 11:00 Out 10:00
営業期間/シーズン営業 3月〜11月末まで
定休日/火・水(時期により定休日が変動あり)
WEBサイト/https://star-village.jp

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STEP2. ウエアやバックは
何を持っていく?

STEP2. ウエアやバックは
何を持っていく?

常に外気の中で過ごさなければならないバイクキャンプでは、向かう道中、キャンプ本番、帰路まで通しでしっかり楽しむために、事前の装備とキャンプツーリングに適した服装が重要です。キャンプ道具をバイクで運ぶためのバックなどバイクキャンプならではの必要なアイテムもあります。

ウエア・ギア選びの
ポイント

突然の雨にも対応できるコンパクト収納可能なレインウエア

山や河など気候の変わりやすい場所へ行く際は、天気予報が晴れだとしても万が一に備えてレインウエアを持っておくと安心です。ライディング用のレインウエアは道中の突然の雨にも対応でき、キャンプ中も雨から守ってくれます。レインウエアにはもう一つ使うポイントがあり、持っている衣類を全部着てもまだ寒いという時、レインウエアは防風性を持っているため、寒さ対策として着て外気を遮断できるため、いざという時にも重宝します。

走行中の防寒・防風にも安心、光電子インナーウエア

寒い季節の場合、事前に防寒インナーを着ておくのも後々の快適性に繋がります。体から発される熱を吸収し、体に戻すことで自然な暖かさをキープすることができる光電子素材のインナーはライディング時はもちろん、キャンプ中も体の芯を冷やす寒さから守ってくれます。元は自分の体から発した熱を利用しているため、必要以上の熱になることはなく、常に快適に着れる防寒インナーです。

大容量のリアバッグがあると便利

キャンプ道具を全て持っていくにはバイク専用のバックが必要です。ツーリングリアバッグ 78は一般的な量のキャンプ道具なら全て積載することのできる大型のリアバックです。行きは問題なく荷物が入っても、帰りはお土産などで荷物が増えてしまった場合でも容量可変機構を備えているため、通常時48Lから可変時78Lまで拡張可能。内部にアルミフレームが搭載されており中身によって型くずれしないため、車体に積載した際もキレイな形を保つことができ、中身を気にせず荷物を詰めることができます。また4本の装着ベルトで簡単に積載、取り外しができるため、今回のようなキャンプツーリング時にピッタリのリアバックです。

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STEP3. 目的地までの
バイクならではの楽しみ方

STEP3. 目的地までのバイク
ならではの楽しみ方

準備ができたら目的地のキャンプ場へ向けて出発。キャンプツーリングの良いところは主役はキャンプですが、ツーリングも兼ねているため、向かうまでの道中もツーリングとして楽しめるポイントです。せっかく自然溢れる地域までキャンプに行くので、周辺の景色の綺麗なスポットや、走って気持ちのいい道なども経由しながら向かいましょう。

バイクだからこその
身軽さを生かそう

車でキャンプに行く場合、一般的にはいち早く目的地に向かって設営を済ませてからキャンプらしいゆったりした時間を楽しむ、というキャンプが多いですが、バイクの場合は移動の道中でさえもツーリングとして楽しむことができ、且つ車よりも身軽に行動できます。地場の食材を求めて地元の八百屋さんに行ったり、魚屋さんでその地域で釣れた魚を買ったり、車でキャンプ場に着く前に寄っていたらかなり時間がかかってしまいますが、バイクなら多少寄り道しても大きく時間が変わりにくいため、事前に気になるスポットを調べてルートに盛り込んでおきましょう。

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STEP4. 目的地に着いたら
実際に設営してみよう

STEP4. 目的地に着いたら
実際に設営してみよう

目的地に着いたら早速設営開始です。まずはリアバックから大きな荷物を取り出し、テントから設営開始。テントを張っておけば細かい荷物を中で保管でき、万が一雨が降ってきても中に逃げ込めるので、保険という意味でもまずは安全な場所を作りましょう。

キャンプツーリング
ならではの
スピーディな設営も魅力

車でしか運べないような大きなサイズのテントは張るのも畳むのも一苦労ですが、バイク用のテントは基本1人用なのでサイズが小さく、設営も1人ですぐにできるものが多いです。他にもテーブルや椅子などもバイクキャンプ用のものはコンパクトで設営も楽にできるものが多いので、設営し始めてから終わるまでのスピードが早いというのもキャンプツーリングならではのポイントです。

愛車をより身近に感じる

今回は湖畔のテントサイトまでバイクを乗り入れできるキャンプ場だったため、愛車のすぐ近くにテントを張りました。こうすることで夜間の防犯対策にもなり、常に愛車の近くで過ごせるため、バイクでキャンプに来ている醍醐味を味わうことができます。また場合によっては風避けにもなるため、広いサイトでもできるだけコンパクトに愛車とテントをまとめておくとスマートです。

自然と一体になる時間

設営が終わったら景色を眺めながらのんびり過ごすキャンプならではの時間に。焚き火をいじりながらお湯を沸かして自然の中で淹れたコーヒーは、普段のコーヒーと一緒のものでも3倍くらい美味しく感じます。自分で調べて走ってきて設営して、全て自分でやったからこそ得られる達成感は、自然の景色と相まって日常では感じることのできない、バイクキャンプならではの楽しさに繋がります。

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STEP5. 片付け時に
覚えておきたいこと

STEP5. 片付け時に
覚えておきたいこと

キャンプを楽しんだ後は使った用品を片付けて撤収作業に入ります。キャンプ場を利用すれば炭を捨てられる場所や、洗い物ができる炊事場、分別してあればゴミも回収してくれるキャンプ場もあるので、その点野営とは違ったキャンプ場だからこそのありがたいポイントです。

『来た時よりも綺麗に』
全員が心がけたいこと

自分で出したゴミは自分で回収し、来たときよりも綺麗にして帰るのがスマートなキャンプツーリングのルール。これを守ることで、次このサイトに来た人も自分と同じくらい気持ちよくキャンプをすることができ、バイクキャンプの1~10まで全て自分で完結させるという楽しみ方が完成されます。

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STEP6. まとめ

STEP6. まとめ

キャンプツーリングの
本質的な魅力とは?

実際にやってみるとキャンプツーリングは普段より濃いバイクとの時間を楽しめる遊び方です。今回の中島選手もキャンプツーリング初体験でしたが、設営にしても焚き火にしても車でのキャンプとは規模感が違うので楽に感じたそう。普段活躍しているモトクロスコースではバイクを楽しむというよりも速く走るが先行してしまうため、バイクで周りの景色を楽しみながら走ることがこんなに楽しいことだと知らず、キャンプも今までは翌日のためのキャンプで、今回のようにキャンプ自体の時間を楽しむ、というものではなかったため、公道を走るバイクだからこそのキャンプを楽しむことができました。
今回はソロキャンプツーリングでしたが、複数人でやるのもまた違った楽しみがあります。気の合うバイク友達と焚き火を囲んで夜な夜なバイク談義をしたり、真っ暗闇の中星空を見たり、バイクで行くからこそ楽しみが増すというのがキャンプツーリングです。車で行くよりも用意や準備が多少大変なバイクキャンプですが、その分身軽に行動ができ、始まりから終わりまで一貫してできるという達成感はバイクでしか感じられないもの。ツーリングを楽しんでバイクに慣れてきたら、次はキャンプツーリングという新たなバイクの楽しみ方へステップアップしてみてください。

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