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        NEUTRALISM – 21

        NEUTRALISM
        NEUTRALISM – 21
        LA在住のNeutralist(ニュートラリスト)ローズが、様々な角度からニュートラルに生きるヒントを紹介するメディア “NEUTRALISM”。
        ココロとカラダがニュートラルであること = いつでも動き出せる”READY”な状態でいるために、自分に合う「ISM=行動、状態」を探っていきます。
        運動や食事、快適で健康的な暮らし方が息づくLAカルチャーも紹介。
        Happy Point
        毎⽇を楽しもう!
        2022年も終盤!ホリデーシーズンを目の前に、気分もウキウキしてくるはずのこの時期。
        1年を振り返ると当時に、私は「ワーク・ライフ バランス」の取り方を考えます。
        仕事やプライベートが全てハッピーな事だらけではないので、自分の中にある焦りや不安をどう乗り越えていくか。
        行き詰まる時ほど頑張りすぎてしまいがちな私達は、「ワーク・ライフ バランス」と聞くと“ワーク=辛い”、“ライフ=息抜き”な印象。

        Every action has a reaction = 全ての作用には反作用がある

        陰と陽の様に、全ての事に逆の側面があります。だから私は「リスク」にも必ず「可能性」が存在すると考えるようにしています。
        そのどちらに意識を向けて毎日を過ごすかで、同じ人生でも全く違う生き方が出来るはず!
        今回は、LAで出会った京都の職人さんのお話。彼等の生き方には、チャレンジを楽しむヒントが詰まっています。
        CHAPTER
        01 「楽しむ」は考え⽅
        02 Happyはシンプル
        03 ⼈それぞれで良い!
        01
        「楽しむ」は考え⽅
        LAに居ると色々な人に出会いますが、ずっと昔から京都に伝わる伝統工芸を貫く職人さんと出会う事は稀。やはり凄いカリスマでした。LAにあるセレクトショップに来て工芸のもの作りをデモンストレーションしていた2人の職人さんは、京都の開化堂6代目 八木隆裕さんと、金網つじ2代目 辻徹さん。京都の伝統工芸を担う若手後継者6人によるプロジェクト「GO ON」を結成し、国内外で伝統工芸を広める活動をしている職人さんです。
        NEUTRALISM – 21
        2012年に結成された「GO ON」の皆さん。京都に受け継がれてきた様々な伝統工芸の継承者です。「変わることなく変わっていく」。伝統とイノベーションを融合させた新しい工芸を創り出しています。写真:金網つじ
        仕事に対する姿勢に、絶対的な芯がある彼等。4年前にお会いしてから、「仕事とは何か?」について常にインスピレーションをくれる存在になっています。大量生産が主流な時代、お2人とも家業を継ぐことはリスクだったそう。それでも職人の道を選んだのは、リスクの裏にある“可能性”を信じたから。
        継承されてきた工芸の素材と技術を軸に、その枠を超えたもの作りの可能性を探る革新的な活動をしてきた彼等。今や彼等の工芸は他国美術館のパーマネントコレクションとして展示されるほど、世界中で評価されています。自分が置かれた不都合・困難な状況を不運やリスクと捉えて下を向くか、自分の思い・出来る事の価値を認識し、その可能性を信じて前へ進み続けるか。毎日の生活も仕事も、楽しめるかを決めるのは私達の考え次第!
        NEUTRALISM – 21
        お茶を1杯づつ淹れられる徹さんの茶こしは私も愛用している銘品!後ろにある八木さんの茶筒も愛用する1品です。どちらも質・便利さは最上級なだけではなく、なんと言ってもとびきり美しくて、使うたびにハッピーになります。写真:金網つじ
        NEUTRALISM – 21
        八木さんと徹さんのコラボ作品、ワニコーヒーの中川ワニさん監修のコーヒードリッパーも私のお気に入りな品。コーヒーのうま味を最大限ひき出せるように考え抜かれているので、これで淹れるコーヒーは優しい深みがあります。写真:SSNRS
        02
        Happyはシンプル
        カリスマなお二人だけど、仕事に対する原動力は至ってシンプル。それは評価でも名誉でもなく「人」のため。彼等が一番大切に思うのは「使ってくれる人」なのです。新しいモノの創作や、従来の形状をアレンジする創造力も、彼等の作り出すもので更に多くの人達の生活を豊かにする事を望む思いから生まれています。
        徹さんの言葉、「脇役の品格」。彼等の作るものは、あくまでも脇役。自身の名前や技術を前に出して多くの人に認められる事がドライブなのではなく、より多くの人達に使ってもらい、永く使える良いものとして役に立つことが彼のエネルギー源なのです。
        開化堂の茶筒は、100年経っても実用性が変わらない銘品。八木さんの言葉も衝撃でした。「100年前に購入した茶筒の調整をしに来るお客様が今いるから、今買ってくださるお客様が100年後に調整したい時に来れるよう、開化堂は続かなければいけない。」
        有名になる事、評価を得る事、利益を追求する事、、、私達は何かを求め続ける事で自ら幸せを感じ難くしているのかも。逆に、誰か・何かの幸せを思って暮らしていくだけで、誰にも気づかれない様な小さな事にも、感じられる幸せは何十倍にも増える気がします。
        NEUTRALISM – 21
        徹さんの新しい試みの一つ、バングル。金網の技術がジュエリーに。一緒に写っているのは開化堂の茶筒がスピーカーになったもの!写真:SSNRS
        NEUTRALISM – 21
        人が使えるものを作る事が工芸職人の仕事だと捉える徹さんは、お花を飾る金網具を創作!その斬新的な発想は、既にヨーロッパで高い評価を受けています。写真:金網つじ
        03
        ⼈それぞれで良い!
        人はそれぞれ好きな色や音楽や食べ物などが違う様に、幸せを感じるポイントも人それぞれ。忙しい方が良かったり、ゆったりが好きだったり、沢山を達成したい人もいれば、1つ1つ慎重に進めたい人も。同じものや不必要なものは何ひとつ存在しないのが自然の法則。自然の一部である私達1人1のペースや能力、感受性などは違って当然なのです。そしてどれも大切で素晴らしい。
        大切なのは、自分のする事・出来る事をどう解釈するか。全ての事には逆があるのだから、困難な状況は不安要素ではなく、何か良い事をクリエイトする経過点。自分の可能性を信じて一生懸命だったら、必ず何かをハッピーにしています。心のこもった手料理が美味しいみたいに、誰かや何かの為に頑張る事には思いがこもっていて、それが何であれ素敵なはず。
        開化堂と金網つじの工芸を見た海外の人が、全く馴染みのないものでも「美しい!」と思ったのは作り手の思いがモノに詰まっているから。脇役として長い間使ってもらいたいと諦めなかった職人さんの気持ちが、伝統工芸を通じて世界中の人にハッピーを届けています。
        私の精一杯が、たった1人だったとしても誰かに少しのハッピーをあげれたら、私は物凄く幸せ!皆さんは何に幸せを感じますか?色々と心配になりがちな今だからこそ、皆さんも自分なりのHappy Pointを見つけてみては?
        NEUTRALISM – 21
        美しさは見た目だけじゃない、込められた気持ち。1つ1つ思いをこめて大事に作られるものには、さり気ないけど圧倒的な存在感と凛とした品格があります。写真は徹さんが創作するコルクスクリュー。伝統を守りながら“ノーマル”の枠を超える創造力が、日本の美しさを世界に伝えています。写真:金網つじ
        Reporter : ROSE
        LA在住のNeutralist(ニュートラリスト)。運動、食、遊び、ファッション、日々の生活を通して自身が「心地よい状態」でいられる事を目指しています。
        ヨガインストラクター World Yoga Alliance YTT200認定。Yinヨガ認定インストラクター。
        ROSE