NEUTRALISM – 30

2023年も残すところ2ヶ月と少し！今年も駆け足で走り抜けてきてしまった感覚も勿論あるけれど、「ラストスパート！」とがむしゃらにならずに残りの日数をジックリと噛みしめながら過ごしたいと思う今日この頃。目まぐるしく過ぎていく毎日の中では「日常のルーティーンから外れて、一旦リセットしてみる」って簡単では無いですよね？最近は日本でも聞くようになったRetreat（リトリート）は、そんな“リセット”を助けてくれる強い味方！今回は私も大好きなRetreatについてのお話です。

CHAPTER
01　そもそもリトリートって？
02　リトリートだって普段使い
03　My re-TREAT

皆さんは“リトリート”と聞いて、どんな事を思い浮かべますか？アメリカでも数年前から注目されているリトリートですが、実際どのようなものかイマイチ解らない方も多いかも知れません。“リトリート”を目にする時って、殆どがフィットネスやヨガスタジオ、ウェルネスプログラムなどが主催する“リトリート”広告だったり。そのせいか、何となく短期集中トレーニングやリハビリの様なイメージがしませんか？
“Retreat”とは英語で“後退”や“避難”といった意味。でも、ここで言うリトリートは“日常から離れて自分のココロとカラダをリセット・回復する時間”を指します。なかなか自主的にできない事だから、リトリートとして言わば強制的に「本来の自分に戻る機会」を作るわけです。旅行でも合宿でもない、“自分らしい自分”を取り戻す時間のことを“リトリート”と呼びます。

なのでリトリートに決まりは無く、1人の人間として素な状態で時間を過ごせればOK！日頃かかえるストレス・責任・任務などを全て忘れ、そもそも自分は何を思い、何に幸福を感じ、どんな人間なのか、自分を真っ新でニュートラルな状態に戻してみる。私も頻繁に自分のオリジナル・リトリートを取り入れています。

難しそうに聞こえますが、実際は簡単な事。例えば週末は予定を入れず気のまま自然の中で過ごすとか、1週間だけ完全自炊してみるとか、一切テレビも携帯も見ない日を過ごすとか。とってもシンプルな事だけど、意識しないと意外と実行できない事。単純だけど、実行してみた時に得られる気付きは大きいのです。今の時代「携帯を見ないだなんて考えられない！」といった感覚をもつ人は少なくないでしょう。だけど携帯を家に置きっぱなしにして過ごしたとき、日差しの温かさや緑の色、自然の匂いや風の音、時間が過ぎていく速さまで、きっとその24時間には普段見過ごしていた沢山の幸せに気づくはず。

しっかりとプランが組まれたリトリートに参加しなくても、インストラクターがいなくても、自分なりのリトリートはいつでも出来てしまいます。「自分は地球で暮らす1人の人間」、そんな当たり前の事を再認識できる時間が今を生きる私達には必要だと思うから、日常のルーティーンから抜け出して子供の時のように、ただただハッピーな事をする！それが1番のリトリート！

自分の為だけに過ごす時間だから、私にとってリトリートはご褒美の様な感覚です。英語では“Retreat”と書くのですが、“treat”の部分だけとるとまさに“ご褒美”という意味。だから楽しく気軽に、思いついたら独自のリトリートを実践しています。定番は「携帯デトックス」！旅行や休暇中は携帯を置きっぱなしにして過ごします。日頃どれだけ携帯やパソコンの画面をみている時間の過ごし方をしているか、その時間を自分の為に過ごすと、どれほど1日が長く、一層充実するかを実感できます。必要のない情報は出来るだけ頭に入れずに自分にフォーカス。今その瞬間を生きている感覚、五感や感性も研ぎ澄まされて、マインドもポジティブに！

昔から心身ともに行き詰ってしまった時、姉の住む州に行ったりしている私。普段とは違う土地で全く違う生活パターンで数日過ごすと、いつもリフレッシュできて活力を取り戻す事が出来るので、元気がなくなると訪問しています。今考えると、これも私のリトリートの１つ。旅行やレジャーを楽しんで気分をあげるのとは違い、一度すべてをゼロに戻す感じ。ゼロに戻った状態からの伸び代は無限大！

現代を生きる私達が健康でハッピーな生活を送るためには、意識的な“自分リセット”が必要。都会で暮らしていても、毎日忙しくても、リトリートで自分を“treat”してあげる習慣を覚えたら毎日が一層カラフルなものになるはずです！今年も残すところあと少し。是非皆さんも“自分なりのリトリート”で、残りの2023年を感性たっぷりな状態で過ごしてくださいね！

Photos by: SSNRS