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        NEUTRALISM – 37

        NEUTRALISM
        市場
        LA在住のNeutralist(ニュートラリスト)ローズが、様々な角度からニュートラルに生きるヒントを紹介するメディア “NEUTRALISM”。
        ココロとカラダがニュートラルであること = いつでも動き出せる”READY”な状態でいるために、自分に合う「ISM=行動、状態」を探っていきます。
        運動や食事、快適で健康的な暮らし方が息づくLAカルチャーも紹介。
        Thrift into Action
        今から始める、ミニマルライフスタイル!
        アメリカには夏が来る前に“Spring Cleaning”という、日本で言えば“年末の大掃除”をする習慣があります。今年は引越しを控えている私も「ここぞ!」とばかり、本格的に身の回りの整理を実施。毎年大掃除はしていても、大々的な持ち物整理は久しぶりで、何気に増えていたモノの量にビックリ!中には「売れるかな?」と思うものもあり、月イチで開催されるフリーマーケットにリサーチへ!
        今回は私のお気に入りのフリマ「Long Beach Antique Market」を紹介しつつ、今回のSpring Cleaningで学んだ事・思った事などを皆さんとシェアしたいと思います。
        看板
        ロングビーチのアンティークマーケットはLAから気軽に行ける、おススメなフリマ。
        01
        “Good Things Never Get Old”
        「どんなモノが売れるのだろう?」と気分転換も兼ねて訪れたのは、LAから30分ほど南、ロングビーチ空港横で開催される「Antique Market」。LAのフリマだと、パサデナのローズボウルが有名ですが、私的にはこちらの方が小さくて見易くオススメ!毎月第3日曜日に開催されていて、入場料は1人10ドル。販売される色々なグッズを見ながらお散歩するだけでも楽しく、アッという間に2〜3時間経ってしまいます。
        ジーンズ
        生産が多大な汚染に繋がるデニムも、スリフトならサステナブル。
        マーケット
        「誰かの不用品でも、他の誰かの大切なモノになれる」。まだ使えるならゴミじゃない。
        でも今回、規模が一段と大きくなっている事に気付きました。やはり近年の“スリフト”ブームは本物。“スリフト”とは古着・中古などユーズドアイテムを買う事。もともとは“非営利団体の運営する店舗で買う”という意味でしたが、今ではユーズド全体に対して“スリフト”と言います。Z世代が火付け役でしたが、最近は世代に限らず「極力、新品を買わない。不要なものは出来るだけ循環。」というスタンスにシフトしているようです。物価高も原因の1つですが、最も大きい理由は、やはり環境問題。あるデータによると、環境汚染の5分の1はファッション市場からの汚染だそう! 年々、「モノの生産を減らそう」という考えが強まっています。
        マーケット2
        昔のモノって丈夫。ディスプレイじゃなく実際に使えるものばかり。
        電話機たち
        Z世代にはオシャレに見える昔の電話。これらも未だ使える。
        とっても共感できる考え。さらに、マーケットを歩いていて頭に浮かぶのが「Good Things Never Get Old:良いものは、古くなっても良い」という昔からあるフレーズ。よく考えてみると、食器や家具は勿論、お洋服も、大量生産が始まる前のモノって比較的良くできていて長持ちする気がしませんか?例えば現代のモノで、「50年後も実用性のあるアンティークって存在するだろうか?」と考えた時、正直あまりイメージがわかない私。今後 “スリフト”が、消費スタイルのメインストリームになっていく流れには、素直に「納得」と思うのです。
        02
        Action for Reaction
        結局「Antique Market」のお陰で今回整理したグッズには、売るにふさわしいものが無い事が分かった私。処分する事を決めた沢山のモノは、ドネーションする事に。アメリカでは、要らなくなったものを寄付する事はごく普通で、寄付した分の税控除まで受けられるという素晴らしい仕組みが出来ています。そんなWin-Winなドネーションをしに、私は近くのスリフト大手「Goodwill」へ。
        リサイクルの大手
        リサイクルの大手。アメリカ全土、どの町にも大体あるので便利。
        働く女性
        お店の裏はドネーションセンター。親切なスタッフが引き取ってくれます。
        寄付は至って簡単。衣類・家具・家電など、何でも再利用できるものを車に積んで、お店裏のドネーション倉庫に持って行くだけ。ほんの数分で完了するプロセスです。
        お店の中
        キレイな店内では、色々なモノが激安で買える!
        それらドネーショングッズはタグ付け、正面の店舗に陳列され、中古とはいえ破格の値段で販売されます。貧しくて衣類や生活用品が購入できない人達の役に立つだけでなく、そこでの収益が障害を持つ人々の職業訓練や雇用に使われる仕組み。そして、これら全国のドネーションセンターに集まる大量のモノは、本来ならゴミとして捨てられていたわけで、大幅なゴミ削減に繋がっています。
        寄付
        LAは街中にドネーションボックスがある。税控除にはならなくても、捨てるなら寄付。
        私の好きなフレーズ:Every Action has a Reaction。処分する側にとっては“捨てる”も“寄付”も同じ“処理”ですが、そのリアクションに大きな違いが出てきます。誰かの・未来の役に立つのなら、やっぱり「“良いリアクション”を創る“アクション”を選びたい!」と思うのです。
        03
        Less is More
        大幅にモノを減らす整理をして、寄付も出来て、驚くほどスッキリした空間に大満足の私ですが、実は“そこ”に今回で最も重要なポイントがある事に気が付きました。それは、「思っているほどモノは要らない」という極めてシンプルな気付き。心を鬼にして、惜しみながらモノを処分したけれど、実際に無くなった後の生活は物凄く軽く、空気が良く、シンプル。モノが減ったのに、逆に以前よりも豊か、「Less is More」な感覚です。
        ジーンズ2
        世界にはモノがあり過ぎる。これら繊維の成分分解には何百年もかかると考えると「ゾっ!」とします。
        というのも、洋服が多くて視界が悪かったクローゼットや、溢れかえって何があるのか把握しきれていなかったストレージなど、スッキリした事で滞っていた空気が通って明るくなり、埋もれていたモノも簡単に手に取り使える様になったんです。今回の事で、どれだけ「モノ」が視界を悪くし、生活を重く・複雑にしていたかを認識・リセットする事ができました。
        調べてみると、ドネーションされるモノも、80%以上は販売しきれずに廃棄、又は海外のリサイクル業者に売られてしまうそう。いくらサーキュラーに行動しても、やはり世界にはモノが多過ぎるのです。だから、明るい生活環境・地球・未来の為にも、これから私はミニマルスタイルを心掛けたい!
        マーケット3
        バナナ繊維を使ったり、製造工程から廃棄まで、環境への負担を考慮するNEUTRALWORKS.みたいなブランドを、より有難く感じた今回。
        皆さんも夏に向けて、スリフト・ドネーションで「モノを減らす」ミニマルライフスタイルで気持ちも、毎日の生活も、軽く・明るく!してみませんか?
        Reporter : ROSE
        LA在住のNeutralist(ニュートラリスト)。運動、食、遊び、ファッション、日々の生活を通して自身が「心地よい状態」でいられる事を目指しています。
        ヨガインストラクター World Yoga Alliance YTT200認定。Yinヨガ認定インストラクター。
        Reporter : ROSE
        Photos by: SSNRS