乾燥して澄んだ冬の空気。遠くまで見通せる視界はどこか青い。曇り、雪が降ると視界は徐々に変わっていく。遠くまで見えていた景色と目の前を落ちていく雪は、互いのピントに干渉し合う。光を受けながらチラチラと視界を通り過ぎる雪の先では、子どもたちが落ちてくる雪を天からの贈り物のように目を輝かせて待ち受ける。
ヒゲのおじいさんが置いていってくれる贈り物はもちろん大好きだけれど、赤い服の人だけが贈り物を送ってくれるわけではない。人を選ばず、天から届く真っ白い小さな小さな贈り物は、冬になって最も待ち遠いコトのひとつかもしれない。
北国では楽しみ以上に当たり前で大変なことだったり、南の方では見たことのない人もいるかもしれない。それでも、それぞれが冬と呼ぶ季節がやってくる。眼の前の世界は、どんな色をしているだろうか。
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