1977年7月生まれ

20代前半は、カナダでスノーボードバムとして滑りまくる日々を過ごす。次第にスキー場だけでは飽き足らなくなり、雪山技術を学びながらバックカントリーにも入っていき、クライミングも含めた総合的な技術が要求されるカナダの広大なフィールドで腕を磨いた。帰国後も各地の山を滑り歩いていた松本に転機が訪れたのが2007年。滑り仲間に誘われて始めた富士山ガイドだった。それまでは、山に入るのはすべて自分のため。自分の好きなように登り、自由に滑ることこそが、松本にとっての山の魅力だった。いかに好きな山とはいえ、人のために時間を使うガイドにはなりたくないと思っていた。しかし、冬場の資金を貯めるために始めた富士山ガイドの仕事を続けるうちに、「人を案内する」という行為にやりがいを感じ始めていく。山に入る喜びが「自分が楽しみたい」から「この楽しさを共有したい」に変わっていったのだ。そして2013年にガイド資格を取得して、本格的にフルシーズンでのガイド業を開始。2018年にはさらにステージが上の山岳ガイド資格も取得した。松本の武器は、カナダ仕込みの滑りの実力と雪山技術、そして真面目で誠実な人柄。それらをベースに、現在は夏のバリエーションルートや縦走まで、幅広いガイドを行なっている。