人間や動物、植物にとってなくてはならない水。
毎日飲んだり、手や体を洗ったり、とても身近な存在の水は、どこから来て、どこへ行くのでしょうか?
川から? 海から? それとも雨から? ではその川や海や雨の水はどこから?
水をめぐる冒険に出かけてみましょう。
水辺に出かけて
観察しよう
野生動物の足跡やウンチ、見たことのない植物など大自然の中には新しい発見がたくさん待っています。
思いっきり楽しい時間を過ごせるように、事前に準備をしておくと役立つ6つのポイントを紹介します。
親子で一緒にポイントをしっかりと押さえて出かけてみましょう!
その他にあると便利なもの「替えのタオル、
ウェア、靴」、「飲み水」、「軍手」、「虫眼鏡」
川や池に潜む生き物を
探しに行ってみよう!
川や池に潜む生き物
川や池などの水辺には普段なかなか見られないような生き物もたくさん。
場所によってすんでいる生き物の種類も違います。
川の中の石を裏返してじっくり見たり、
草の生え際を探ってみたり、水辺の生き物たちとの出会いを楽しもう!
1. サワガニ
水のきれいな川などに生息し、石の下などによく隠れている。体の色はすむ川によって赤、青、茶色など違う。
甲羅幅: 20〜30mm
2. オオヤマカワゲラ
平地~低山地の渓流の、水がきれいな場所に生息。ゴロゴロとした石があるところを好む。
体長: 20〜35mm
3. チラカゲロウ
代表的なカゲロウで、川の上流から下流まで生息。幼虫は尾が2、3本あり、成虫には透明な羽がある。
体長: 16〜18mm
4. ニホンアマガエル
緑色のカエルで雨の前後によく鳴く。目の前後に黒い模様があり、田植えの時期には水田でよく見かける。
体長: 22〜45mm
5. アメンボ
池や田んぼで水面をスイスイと滑るように歩くのが特徴。網を上からかぶせるとうまく捕まえられる。
体長: 11〜16mm
6. ゲンゴロウ
池や沼などに生息する水生昆虫だが、近年は自然環境の変化などにより数が減少している。
体長: 36〜39mm
自然や生き物を育む
水の循環
“水の星”地球では、はるか昔から水が循環してきました。
普段私たちが使っている水もその循環の中にあって、もとは空から降った雨水です。
蛇口から出てくるまでに、水は地球を旅してやってきています。
1. 海や陸の水が蒸発して雲に 2. 雨は山にたくわえられ、わき出た水が川に 3. 雲が山へ行き、雨を降らせる 4. 浄水場できれいになった水道水は家庭や工場へ
5. 生活で使われた水は、下水処理できれいにされてから、再び川や海へ
もし水がなくなったら?
地球の人口が増え、産業が発展したことで、水を使う量は年々増えています。
世界には地下水をくみ上げすぎて、枯れてしまっている地域も。
地球温暖化による気候の変化も、水不足の原因の一つと言われています。
また、化学物質などによる水の汚染も進み、使える水の量は減り続けています。
みんな水でできている
生き物が栄養を体内に取り入れたり、老廃物を体外に排出したり、
体温を調節したりする働きに、水が欠かせない役割を果たしています。
人間をはじめ生き物の体のほとんども水でできています。
日本人が1日に使う水の量は約280リットル※1
=1.5リットルのペットボトル 約186本分
(必要最低限は50リットル※2)
1日にどれくらいの水を使っているか、知ってますか?
蛇口から1分間、水を出しっぱなしにすると約12リットル。※3
シャワーを3分間、流しっぱなしにすると約36リットルの水が出ます。※3
毎日、水を使い過ぎないように意識すれば、
1カ月や1年という単位で見ると多くの量を節水することができます。
※1: 国土交通省「令和元年版 日本の水資源の現況」
※2: WHO(世界保健機関)が定めた「1日に最低限必要な水の量」
※3: 東京都水道局「もっと知りたい『水道』のこと」
わたしたちができること
水は野菜や家畜を育てるのにも必要で、水不足の地域では食糧不足にもつながっています。
限られた水を大切に、それぞれが工夫して使っていく必要があるのです。
水を流しっぱなしにしない
歯磨きや顔を洗う時や、シャワーで髪や体を洗う時にはこまめに水を止めて、流しっぱなしにしないようにしよう。
洗剤などを使いすぎない
髪を洗う時のシャンプーや、洗濯や食器洗いの洗剤などを使い過ぎないようにして、家庭排水からの汚れを減らそう。
川や湖へ遊びに行った時は、ゴミを持ち帰ろう
川や湖、海にゴミを捨てたらダメなのはもちろん、外へ遊びに行った時にはゴミを必ず持ち帰るようにしよう。
油や食べ残しを流さない
台所の排水口から油や食べ残しを流すと、下水道が詰まったり、川や海の水を汚す原因になってしまいます。