雨の山を歩く。
雨の山では感じる空気と聞こえる音がいつもと違う。
今まで見たことがない景色、
今まで感じたことのない感情へと誘ってくれる。
そういえばいつもそうだった。
そもそも、いつから雨は面倒だと思っていたのだろうか。
もったいなかったなと思いながら、
私は雨音と一緒に歩く。
雨は降らせておけばいい。
僕たちには習慣がある。
ある人は満員電車を避けるために、自転車で出勤する。
またある人はダンスをし、体調を整える。
そんな習慣が僕たちの生活のリズムとなっていく。
それは雨の日でも崩したくないリズム。
だから雨なんか降らせておけばいい。
今日も、いつもの僕と何ら変わらない。