前夜のうちに降雪予報を信じてさらに北上。翌朝外は一面雪景色。パウダーを求めて初めての八甲田へ向かう。やはり雪追い人は雪のあるところに集まる、たくさんの偶然の出会いからライディングセッションに。最高のパウダーライディングをチームで堪能。「さて、明日はどうする？ちょっと西側に行ってみる？」仲間でそんな話をしていた矢先に麓の山荘で働く人に声をかけられ、なんとも耳寄りな情報が。「明日の八甲田の天気は最高だよ。」

“ローカル情報に信じて流れに身を任せよう”それがみんなで決めた旅のスタイル。３日目の朝、サプライズで北海道から南下してきたTHE NORTH FACE Athlete 川口徹と合流。新しく旅の仲間を迎えて再びの八甲田へ出発、この旅最初のバックカントリーへ。いつもと違った景色と地形、ローカル情報ならではなマイナーなロングルートに大興奮。アドバイス通りの天気と雪に恵まれた最高なライディングセッションに。そんな余韻に浸りながらまたまた明日の相談。「明日こそ西側の方に行ってみたくない？行ってみたいスキー場があるんだよね。」明日の行き先はその一言で決まった。

積もった雪を落としながら車のエンジンを温める。スキー場と面白い出会いを求めて西へ出発。上質な雪質に流れるように仕上げられた綺麗な地形。素敵なスキー場にやはり滑り手は集まる。知り合いのハーフパイプライダーに偶然遭遇、ゴンドラで突然「写真撮ってください！」とお声がけ。藤田一茂はやはり人気者。さらにはこのスキー場のコースメイクを手がける人とカメラマンがかつての友達だったことが発覚。人の繋がりは無限大。そして、２日間一緒に過ごした川口徹ともここでお別れ。川口徹はルーツを辿ってお墓参りに、我々は波を求めて海へ向かうことに。その前に素敵なローカルショップで海情報をゲット、日も傾きかけてきた良い時間に向かった海でもまたまたハプニングが。やはり旅は一筋縄ではいかない。

前日の海の下見で偶然出会ったローカルパーソン。彼のアドバイスは「明日は風が強いけど波はいい感じになるよ」。まだ日が昇る前の暗がりの中、その言葉を信じていざ海へ。「本当じゃん、乗れそうだよ」。凍えるような寒さの中、ウェットを身に纏った藤田一茂は楽しそうに海へ飛び出して行った。数時間だけだったが、それでも十分に波の時間を堪能。「お風呂に行こう！」そう言い出したのは意外にも藤田一茂ではなく、旅の仲間たち。霙の中で見守っている我々の方が凍えるほど寒かったのだ。近くのお風呂へ立ち寄り、旅の仲間はそこで解散。その土地や人たち、天気や気分、その時々の出来事に身を委ねて、その瞬間を全力で楽しんだ最高の『LAYBACK』な旅となった。