気温が次第に下がり始め、知床は短い秋の訪れを告げています。
鮭が知床半島の河川に戻って来る9月の下旬に、知床自然センターと斜里町水産振興会の共同イベントとして「SHIRETOKO SALMON STUDY-鮭を知り、鮭から学ぶ-」を開催しました。
今回は、そのイベントをレポートしていきたいと思います。
まず始めはウトロの町に流れるペレケ川へ!
この場所では産卵のために海から川へ遡上してくる鮭の姿を観察することが出来ます。
当日は偏光シートを使いながら川の中の魚たちを観察しました。
段々になっている川を何度も超える過程で、体がボロボロになってしまう個体も多いですが、子孫を残すために命がけで川を上る姿は感動です。
続いては漁師たちの集うウトロ漁港へ!
知床半島を有する斜里町は日本有数の鮭の町とも言われており、毎年9月の下旬頃から
鮭漁が始まります。ウトロ道の駅の近くに構えるウトロ鮭テラスでは帰港した漁船が
サケ・マスを陸に荷揚げする様子を見学する事が出来ます。
1隻で数百kgもの魚を捕まえることが出来、荷揚げされた魚たちはその場でサイズ毎に
選別されます。当日は大漁な様子、漁師たちの活気ある仕事ぶりについつい見入ってしまいました。
最後は知床自然センターにてトークショー!
当日ガイドもしてくださった斜里町水産課のスタッフと知床の鮭について学びました。
鮭の生態だけでなくウトロ漁師のトレンドから環境問題に至るまで、とても聞きごたえのあるトークショーでした。
今年で4年目となるイベントは、あいにくの雨の中の開催でしたが山の栄養が
川に流れ込む雨は魚たちにとっては恵みの天気になったのではないでしょうか。
私たちの食卓だけではなく、ヒグマや土壌にも恵みを与えてくれる鮭。多岐にわたる知床の生態系を守る為、私たちの生活も地球にやさしいものに少しシフトしようと考えさせてくれるようなイベントになりました。