3月23日・24日雨が降ったりやんだりする中、2日間に渡りピンホールカメラのワークショップを恵比寿ガーデンプレイスサッポロ広場にて開催いたしました。
今回講師にお招きしたのは、山西ももさんです。
ももさんは東京芸術大学工芸科鋳金専攻を卒業され、学生時代から世界各国の山々を登った経験を金属の彫刻や、登山中に出会った段ボールや廃材を使ってピンホールカメラを作り、撮影して作品を制作されています。
※ピンホールカメラとは...?
写真レンズを使わない針穴を用いたカメラです。
このワークショップ直前も、ネパールの山を旅してきたのだとか…。
まずはじめに、カメラの仕組みを体験します。
仕組みを学ぶのに皆に入ってもらったテントはこちら。
PLAY EARTH PARKの時に使用していた
2メータードームです。
ももさんがハンドメイドで仕上げた暗室を重ねて真っ黒のテントに変身!!
テントの窓部分に合わせて暗幕には小さな穴があいています。
(この穴が後にダンボールで作るカメラのピンホールにあたります。)
中に入ると、テントの中は真っ暗です。
白い布を持って光の穴に布を向けると、テントの外にある恵比寿の街の風景が
ひっくり返って映ります。
これがピンホール現象です。
まるで自分がカメラになったような気分♪
私たちは光を通して色々な物を見ている事を学びました。
物が見える事が当たり前すぎて、どうして見えるのか?恥ずかしながら考えることはあまりなかったのでとても貴重な経験でした。
今度は、実際にカメラを自分たちの手で作ります。
今回のカメラを作る素材は、普段お店に洋服やアウトドアギアの届く段ボールやシューズボックスを使用し作成しています。
まずは金属の板に光を通すための小さな穴を開けます。
穴の開いた段ボールにその金属が真ん中に来るように貼り付けます。
切込みに合わせて段ボールを折り、箱の形にテープで仮止めをします。
次に箱に光を通さないよう、更にテープを隙間なく止めていきます。
とにかく光が箱の中に入らないことがポイント☆彡
ダンボールにシールやペンでアートをして、
カメラの穴に蓋をするパーツを選びます。
好きな色のパラコードを選んで、ストラップを付けたら完成です!!
いつも身近にあるカメラとは違うカメラなので、ももさんに使い方を学びます。
今回使ったフィルムはチェキのフィルムです。
光に当たるとせっかくの映したい物が映らなくなってしまうため、小さな暗室の中で、このピンホールカメラ用の手作りフィルムケースにフィルムをセットします。
MYカメラの中に1枚のフィルムを入れて
思い思いの撮影を始めます。
とにかく光や刺激に繊細なカメラなので移動中もなるべく光をふさいで揺れ無いようにそっと丁寧にシャッターは素早く1秒程開けて撮影します。
持ち帰る時もなるべく光に触れないように…。
ももさんがテント内の小さな暗室の中で、現像をしてくれます。
現像をしてもらっている間、出会ったお友達とテントの中で暖を取りながら、みんなの撮影をした写真が出てくるのを楽しみに待ちます♪
じーんわり、ゆっくり少しずつ、映し出した物が出てきます。
(時より、フィルムが感光してしまい、真っ白な子もいます…)
必ずしも成功するというわけではないピンホールカメラ。
上手くいかなかった子は修理を重ねて、
また次の撮影へ…。
家族を撮影する子。
景色を撮影する子。
物を撮影する子。
光と自然とカメラと対話しながら切り取る世界は様々です。
手間暇かけて創意工夫を凝らして作り上げたカメラで、映し出せたときの感動はひとしおでした。
ある子は、またお家に帰って修理してみようかな?と言ってくれたり、おもっていたものが取れなかったから、今度はもっと上手に取れるようにフィルムを買ってお家でもやってみたいと思ってくれたお友達もいました。
いろいろな物事を記録できるカメラのすばらしさを、改めて感じてくれた子もいます。
普段は処分してしまう素材にひと工夫することで、面白い遊び道具になる楽しさを感じてくれたお友達もいました。
まっすぐな光と自然を、まっすぐな目で見て全身でワークを体感する参加してくれた子たちの発する言葉の力強さに、私たちも沢山の感動を頂いたワークショップでした。
ご参加いただいた皆様本当にありがとうございました。
またのご参加、スタッフ一同心よりお待ちいたしております。