『 冬の北横岳-安全に楽しむ初めてのアイゼン歩行- 』
THE NORTH FACE TREKKING は、これから本格的に登山を始めたいという方を対象としたオリジナルプログラムです。
関東周辺の山々やネイチャーフィールドを舞台に、1年を通して自然を体感するトレッキングにご案内します。
今回は、冬期登山の入門編として人気が高い長野県の北横岳を舞台に、国際山岳ガイドの天野和明さんから安全管理と雪山の楽しみ方を学びます。
冬期登山をこれから始めたいとお考えの方から経験者の方まで、楽しんでいただくことができるプログラムだと思いますので、ぜひご検討ください。
また、今回のトレッキングイベントは、会員制捜索ヘリサービス『COCOHELI / ココヘリ』とのタイアップ企画となっております。この機会にぜひご体験ください。
講師:天野和明|国際山岳ガイド
明治大学山岳部OB隊でガッシャーブルムII峰とI峰を立て続けに登り、以後、29歳までに8,000m峰6座を手中に収める。その後、カランカ北壁初登攀では登山界のアカデミー賞といわれるピオレドールを受賞。現在は国際山岳ガイドとして多くの人に登山の魅力を伝えている傍ら、再び海外の大きな山に挑む日に向けて備えを進めている。
COCOHELI(ココヘリ)| 山岳遭難対策制度
『COCOHELI/ココヘリ』とは、山岳遭難を対象とした会員制の捜索サービス。遭難や体調不良により自力での下山が困難の場合、通報があればヘリで捜索。キーホルダー型の発信機を持った登山者の電波をキャッチし、離れた場所からでも居場所を特定。救助までの時間を短縮することができます。
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今回のイベントの登山ルートは、北八ヶ岳ロープウェイの山頂駅から坪庭を経由し、北横岳山頂を目指すルートとなっております。
山頂からは赤岳や南アルプスを一望することができます。
今回のBLOGでは、12月中旬に行った下見の情報を交えながら、イベント本番の見どころやイベントに向けたウェアリングなどをご紹介いたします。
ぜひご参考ください。
12月中旬、前週から寒波が入り込み冷え込んだなか下見を行いました。
北横岳はアクセスが非常に良いことでも知られており、北八ヶ岳ロープウェイを使用して標高2237mのロープウェイ山頂駅まで一気に上がることができます。
まずはロープウェイ山麓駅にてロープウェイ往復チケットを購入。
20分おきに運行しているので、待ち時間も少なく乗車することができます。
このロープウェイでは、天気が良ければ南アルプスや茅野市内を一望することができるのですが、気を付けていただきたいのはロープウェイを降りた後の気温差です。
イベントを開催する3月初旬のロープウェイ山頂駅は厳しい低温が予想されますので、温度差に対応できるウエアリングをご準備していただければと思います。
ロープウェイ山頂駅に到着。
下見当日は標高2000m以上は雲に覆われていたので、茅野市内は一望できたものの北横岳山頂は周りの山々は見えることはできませんでした。。
山頂駅には、休憩所やトイレがあるので、イベント当日もこちらで入山前の最後の準備をする予定です。
天候にもよりますがイベント当日はここからアイゼンでの歩行を予定しています。
雪の上を歩く感覚はグリーンシーズンとは違ってとても新鮮です。
ぜひこの感覚を楽しんでいただきたいです!
まず初めに標高2237mの坪庭を歩き、北横岳ヒュッテを目指します!
坪庭は、今回目指す北横岳の噴火によってできた溶岩と高山植物でできた自然園となっており、開花時期には季節によって異なった花が見れます。
イベント当日は、雪を覆われ雪原になっています!これもまたグリーンシーズンとは違う楽しみの一つです。
坪庭から北横岳ヒュッテまでは、1時間ほどで到着します。
イベント当日はロープウェイ山頂駅からアイゼンなどの装備を整えてから歩き始めますが、下見時は積雪量も少なかったので、途中からチェーンスパイクをつけ歩きました。
雪景色を楽しみながら歩いていたら、あっという間に北横岳ヒュッテに到着です。
北横岳ヒュッテにはトイレや売店がありますのでゆっくり休憩をとることができます。
休憩を済ませ再出発!
北横岳ヒュッテから山頂までは、30分ほど。
山頂手前は道幅も狭くなるので、すれ違う登山者に気をつけてながら歩いていきます。すれ違う時の挨拶も忘れずに!
そうこうしているうちに山頂に到着!
下見当日は、風速15mを超えるの強風だったため、立っているのもやっとの状態でした。。
晴れていれば八ヶ岳を一望できるはずなんですが、この日はあいにくの天候により展望不良。
なくなく下山を開始します。
山頂からの下りは登り以上に慎重に。
アイゼンの歯を噛ませながら一歩一歩慎重に歩いていきます。
慎重に歩いていてもスリップし転んでしまうこともしばしば。
ただ、転んでも痛くないのが雪山登山の良いところ。
ウインターシーズンならではの楽しみです。
山頂から北横岳ヒュッテを経由し、坪庭まで下ってくると縞枯山方面行きの道標があります。
イベントでは、それを縞枯山方面に進んでいきます。
道標から約10分ほど歩くと綺麗な三角屋根の建物が見えてきます。
縞枯山荘です!
下見当日は屋根に薄っすら雪がついていましたが、縞枯山荘の屋根は綺麗な青で遠くからでもわかります。
ここでは休憩を取りつつ、ココヘリの使用方法などを解説させていただく場所として予定しております。
イベント当日は、ココヘリのレンタルを実施予定です。
雪山での安全管理の1つとして、ココヘリを実際に使用し、使い方を覚えていただければ良いなと思っています。
縞枯山荘で一息ついて、ロープウェイ山頂駅へ向かいます。
山荘から山頂駅までは15分ほど。山頂駅に到着後はロープウェイに乗車し、山麓駅へ。
下見当日は、ロープウェイから鹿を見ることもできました!
ロープウェイ山麓駅に到着後、振り返ると歩いてきた山域がきれいに晴れていました。
これも下山後あるあるです。。。
最後に素敵な景色を見ることもできて、イベントへの期待もとても高まりました。
イベント当日は、この山麓駅で解散となります!
3月は気候も安定してくるので、いい景色が見れることを期待したいと思います!ぜひご参加ください!
最後にオススメのウエアをご紹介させていただきます。
イベント当日の時期は、氷点下10℃以下になると予想されており、登山中にかいた汗などによる冷えなど、急激な温度変化にも対応できるようにしておくことが重要です。
外の環境からカラダを守るシェルジャケット。インナーダウンなどの保温着。汗冷え対策のベースレイヤーなど、イベント当日にご準備いただきたいオススメのアイテムをご紹介します。
【 Mountain Jacket 】
GORE-TEXの2層構造で裏地も付いた軽さと強度を兼ね備えたアウタージャケット。
冬山でも安心して使用できる防水性や耐久性はもちろん、登山用のヘルメットなどにも対応するフード設計など、安全な冬山登山の強い味方になるアイテムです。
【 Wouzel Hoodie 】
寒さの厳しい行動時の着用に対応する、はっ水加工が施された900フィルパワーのダウンを使用したフード付きインサレーションジャケット。
はっ水加工が施されたダウンは濡れてもかさ高が失われにくく、温かさを保つことができます。アウターとしてもミドラーとしても活躍する厚みとサイズ感で、非常にコンパクトに収納もできるので、体温や汗処理の管理が重要な冬山登山にはうってつけのアイテムです。
【 Eye wear 】
細かい物にはなりますが、冬山登山ではサングラスやゴーグルなどのアイウェアも重要な装備です。
曇っていても紫外線はたくさん降り注いでいます。特に雪上では、雪面からの反射もあるので知らない間に紫外線で目や肌を痛めていることが多いです。
冬山登山では、アイウェアを必ず用意しましょう!
【 Under Wear 】
冬山登山では、しっかりと着込んでいることが多いので、実はとても汗をかきやすいです。
かいた汗をそのままにしてしまうと汗冷えなどを起こし、雪山では低体温にもつながる可能性があるので、アンダーウエアにもしっかりと気を配っていただきたいです。
様々な種類のアンダーウエアがありますが、速乾性の高いものや保温性が高いもの、通気性がいいものなど、お客様の代謝に合わせて選んでいただくことが重要となります。
代謝がよく汗をたくさんかく方は通気がよく速乾性の高いものを、寒いのが苦手で身体が冷えやすい方は保温性の高いものがオススメです。
ぜひご参考ください。
最後に
ご紹介させていただいた装備や行程など、ご不明点がございましたら店舗までお気軽にお問い合わせいただければと思います。
普段の違った雪山の魅力を感じながら、ぜひ皆さんも安全に登山を楽しみましょう。
皆さまのご参加を心よりお待ちしております。