全国各地で開催されるマラソン大会。マラソンや、ランニングシーンにおけるギア選びは身体のパフォーマンスに大きな影響を与えるもの。だからこそ、自分に合ったギア選びが重要です。今回は、ランニング専門メディアである「ランナーズパルス」編集長 南井氏に、フルマラソンを快適に走るためのGoldwinのランニングウエアをご紹介いただきました。
ある一定以上のレベルのランナーは、ロードレースを走るにあたり、ジャケットを着たままということはほとんどないでしょう。しかしながら、参加者が2万人や3万人を超えるような大規模レースでは、ランナー整列からスタートまで、2時間近い待機期間のあることも少なくありません。そのようなシーンで、日本において多く見かけるのが、100円ショップで売っているような雨合羽やスポーツブランドのロゴが入った透明の簡易ポンチョ、そして海外からのランナーを驚かせることになる、自治体指定ゴミ袋の一部を切ってポンチョ替わりにすること。これらは防寒性、防風性が充分でないだけでなく、スタートと同時に不要のものとなってしまい、スタート地点に置き去りにされたり、最初の給水所で捨てられます。これは地球環境に悪影響なだけでなく、スタイリッシュではありません。
このようなシーンでおすすめするのが、軽量かつコンパクトに畳むことができるジャケットで、Goldwinのラインアップでは、エアリーシェルパッカブルウィンドジャケットが、それにあてはまるアイテムのひとつです。前述のような待機時間を快適に過ごしたあとは、折り畳んでポケットへ。そして、後半失速してペースダウンしたり、歩いてしまったときは再び着ることもできるのです。
(左上から)圧着シームテープの採用により、糸で縫製した場合よりも風雨が侵入しにくく着心地も優れる。/フロントジッパーはスムーズに軽く動くタイプを採用。/ストレスの少ないフィット感のよい袖口。/着用しないときは付属のスタッフザックにコンパクトに収納可能。
初めてフルマラソンやハーフマラソンを走る、もしくは1~2回しか長距離レースを走ったことのないランナーが、レース終盤に失速することは珍しくありません。それは前半こそ正しいフォームで走れていたのが、後半になって脚が極端に内側に倒れ込むオーバープロネーションの傾向が出たり、着地の向きが外側や内側にブレたりすることがひとつの要因です。そんなランナーには膝や腰回りに、身体の正しい動きを助けてくれる、サポート機能及び段階着圧を付加した、インパクトエアーロングタイツなどのロングタイツがおすすめです。
3月、4月と、これから少しずつ暖かくなっていくので、「ロングタイツは暑いのでは!?」と思うかもしれませんが、メインの生地は優れた吸汗速乾性がありますし、特に発汗しやすい部分には通気性の高い生地を用いることで、長時間の走行中も快適な履き心地をキープしてくれるのです。前述のサポート機能などとも相まって、フルマラソン完走の強い味方となってくれるでしょう。
(左上から)膝の部分は独自の裁断とデザインによりサポート性を追求。また、サポート性の強い素材と通気性、吸汗速乾性能に優れた素材を部位によって使い分けている。/従来モデルからフロントの切り替えを無くしたことで、股間の膨らみが目立たなくなった。/股間部分の裏地は、この部分の膨らみを目立たなくするとともに、汗などをしっかりと吸収してくれる。/柔軟で太めのウエストバンドの採用で、長時間の着用でも快適な履き心地をキープ。
ここ数シーズン、レース時にショーツではなく、ハーフタイツやショートタイツといった短い丈のタイツを履くランナーが増えています。これは適度なサポート性を提供しつつ、脚の可動域を狭めることがないから。レース中速いペースで走り続ける中級以上のランナーにとって、脚全体を覆うロングタイツを履くことは考えにくいですが、ハーフタイツなら問題ありません。それが証拠に、元日のニューイヤー駅伝では、ハーフタイツ、ショートタイツの着用率はショーツに勝るとも劣らぬ数字となっています。
そして今回紹介するインパクトエアーカーゴハーフタイツを始めとして、最近のハーフタイツで嬉しいのは、ポケットが数多く備えられ、収容能力が高いモデルが増えたこと。前述の薄手のジャケットやアームスリーブなど、レース途中で着なくなったアイテムを、走りの邪魔をすることなく入れることができます。「ハーフタイツだと寒いかな!?」という気温の日は、カーフスリーブと組み合わせるのもいいでしょう。
(左から)レース途中で、着用しなくなったアームスリーブを入れるのにも最適なサイドポケットを両サイドに装備。/背面にもポケットを備えるなど、豊富な収容力も魅力的。時に中央部の大型ポケットには、スタッフザックに入れたジャケットも収納できる。/前面の切り替えを無くしたことで、股間の膨らみが目立たなくすることに成功。/股間部分の裏地は、この部分の膨らみを目立たなくするとともに、汗などをしっかりと吸収。
長距離レースでは、季節を問わず日常のラン以上の発汗量となります。それだけに吸汗速乾性に優れたトップスが必要不可欠です。コットンのトップスで走るランナーはほとんど見なくなりましたが、素材が綿100%であったり、綿がメインの混紡素材だと、汗を保持してなかなか乾かないので、レースの最中に不快極まりないです。また、吸汗速乾を謳うトップスでも、その機能性はピンからキリまでなので、フルマラソンなど長丁場になるレースでは、特に汗のマネージメントに優れたシャツを選びたいところ。
Goldwinのトップスでは、「この大会で自己記録を更新したい!」という速めのペースで走るランナーには、織物技術とニット技術の融合で生まれたデルタピークを使用した、吸汗速乾性に優れたアドバンスド
ライト ティーシャツが、スタートからゴールまでマイペースで快適に走りたいランナーには、ウールとポリエステルのいいとこ取りで、汗冷えもしにくいNIKKE AXIOを採用したファストランハイブリッドウールティーシャツがマッチすることでしょう。
(左上)織物技術とニット技術の融合から誕生したデルタピークの採用で、特に優れた吸汗速乾性を発揮。/(右上)独自の圧着技術を採用。縫い目が肌に触れないので、長時間のレースでも快適な着心地を提供。
(左下)ウールとポリエステルの優れた点を兼ね備え、汗冷えもしにくいNIKKE AXIOを採用。/(右下)特に発汗量の多い背面は通気性の高いメッシュとすることで、快適性を向上させた。
ショーツやハーフタイツと組み合わせて、ふくらはぎにカーフスリーブを着用しているランナーを見かけることが多くなりました。防寒のためにカーフスリーブを使用するランナーも少なくないですが、C3fitのコンプレッションカーフスリーブは、防寒だけでなく、段階着圧設計による血行促進効果でむくみを軽減でき、より良好な身体コンディションへと導いてくれるでしょう。
(左から)無縫製で極力フラットに仕上げるオーバーラップ接着により、履き心地のよさを向上。/履き口は肌に優しくフィットし、汗処理もしやすいメッシュゴム。運動時のずり落ちも軽減できる仕様となっている。
一昔前と比較すると、ランニング専用ソックスのバリエーションも増え、ランニングというスポーツにおけるソックスの重要性が知られるようになりました。裸足でシューズを履くという人は別として、あくまでも足と接するのはソックスであり、シューズに触れているのもソックスなのです。それだけにソックスが大きすぎて、凸状にシワが寄って生地が肌に食い込む、反対にソックスが小さすぎて、爪の部分に過度な摩擦が発生し、爪が黒くなるというようなトラブルは避けたいところです。
そして、レース前に必ず行いたいのは、ソックスとシューズの相性チェック。例えばAというソックスがあるとして、Bというシューズと合わせるとピッタリだが、Cというシューズでは緩く感じ、Dというシューズではきつく感じる。反対にEというソックスは、Cというシューズと相性がバッチリということも珍しくありません。レースの前に組みあわせをチェックして、脚力をロス無くシューズに、そして路面へと伝えることができれば、記録を改善する近道となることでしょう。Goldwinでは、豊富なソックスのラインアップを揃えており、様々なランナーの要望に応えてくれます。
(左上)指の形状を考慮し、立体構造とすることで抜群のフィット感を得ることに成功。/(右上)踵部分も足の形状のリサーチから生まれた立体構造を採用。/(左下)アーチサポートは、足裏の内側縦アーチ、外側縦アーチ、横アーチをサポートして、足にまつわるトラブルの原因となりやすいアーチの崩れを軽減してくれる。/(右下)足の甲と指の付け根の部分を、通気性のあるボーダー状に。この部分が通気することで、ムレを軽減できるだけでなく、冷涼感を感じやすくなった。