ARTIST
OHASHI_
MODEL
自然のそばで暮らしながら、
母親として、モデルとして、
次世代に残せることを模索する。
- PROFILE
- 大橋リナ / LINA OHASHI
- モデル
- コロンビア出身。趣味はヨガにキックボクシング。特技はスペイン語。2017年に第一子、2019年に第二子を出産し、都心から海と山が近い鎌倉に移住。親子で様々な自然に触れるアクティビィティにチャレンジするのを楽しみにしている。また、次世代のことを考え、環境に配慮した様々な工夫をライフスタイルに取り入れ、等身大のママの今を発信している。
実際に自分の目で見に行きたい。
行ってみて、行動を起こせる人になりたい。
自分の子供たちにもそういうところを見せたいなって。
ブログやインスタを拝見すると、体を動かすことがお好きなんですね。
子供が生まれる前はずっと体は動かしていました。ヨガに、キックボクシングに、パーソナルトレーニング。中でも、キックが一番好きで。多い時は週3日。目が覚めて元気になるというか。私には合っていましたね。
ダイエット目的で始めたんですけど、最初は好きじゃないことも、通いつめてハマっちゃうんです。ヨガもそうで、「この時間、何考えてればいいの…」ってはじめは思っていたんですけれど。呼吸法とか学ぶうちに、もう少し自分に負荷かけたいな~ってなっちゃうんですよね(笑)。
夫も元々は体を動かさなかった人なんですけど、「行ったら元気になるよ」って勧めて。それから、「行かないとちょっと」って言うまでになりました。行く前は憂鬱でも、やってみるとすっきりするんですよ。
体を動かすことで、心も動かしているんですね。大橋さんはいつもポジティブなオーラがすごいから、どうされているのかなって思ってました。
意識しているかもしれない。自分で工夫して、こうやったらモチベーション上がるなって。仕事に行く前にちょっと一回運動した方が、「さぁやるぞ!」って気持ちにもなる。体を動かしてみて、気持ちいいなって思うと続けたくなるんですね。落ち込んだときも、キックに行って発散して、すっきり~みたいな。引きずりたくない。その引きずっている時間に何かできるじゃん、って思っちゃいますね。なんかその時間もったいなくない?って。
子育てもそう。大変なこともあるんですけれど、自分がモチベーションがあがるように考えているかも。みんな絶対色々あると思うんだけれど、それをどうやったら楽しくなるかを考えていますね。小さなことが大事っていうか。私だったらちょっとメイクするだけでもちがいます。自分の夫にも女性として見られたいって意識もしてるし。「お母さんみたい」って言われるのがあんまり好きじゃなくて。
ちゃんと子育てもして、女性としての意識を持ってって、すごいですね。
ちゃんとできてるかはわからないけれど。人それぞれ子育ての方針とかも違うだろうから。でも、子供がいると頑張れるなっていうのは本当で、前よりちゃんと考えるようにはなりました。仕事も前は、「これをやりなさい」って言われて、「はい」っていう感じだったんです。目的もなく頑張っていた。でも今は、この子のためにって目的ができて。思い悩むことがなくなりました。でも、周りの協力なしでは難しいかもしれない。すごく助けられています。夫にも、おじいちゃんやおばあちゃんも。
周囲の協力でいうと、今住んでいる鎌倉のコミュニティーはどうですか。
とてもよいです。東京では「こんにちは」って言い合わないけど、こっちでは普通で。引っ越してすぐそれに気がついて、「今日こんにちはってたくさん言われたんだけどすごくない?」って報告して。
自然も多いので、キャンプに誘ってもらって遊んだり。自分たちだけでは始められないことも、得意な人が周りにいて楽しめる。あとは、子供が楽しめて自分たちも楽しめるっていうのがいい。こっちが楽しいのを、子供も感じとって楽しいだろうし。絶対通じ合っていると思うから、一緒に楽しめるものをどんどんやっていきたいなって。もう少ししたら海のスポーツにも挑戦したい。海沿いでやるヨガとか、子供と一緒にできるクラスもあって。工夫してやっていきたいです。
それで寝つきをよくさせようという作戦(笑)
コミュニティでいうと、コロンビアに住んでいたこともあったんですか。
3歳まではコロンビアでそのあとはずっと日本ですね。でも1年に1回くらい帰ってました。治安悪そうにみられるけれど、コロンビアの人たちって家族を本当に大事にしてるんです。山の別荘で、ゲームしたり、馬に乗ったり、バナナとったり……親戚が10人くらい集まって、自然の中でごはん作って。
あと、すごく明るいんですよ。妊婦さんでも、ディスコで踊る。妊婦さんが幸せだと、子供も幸せだからいい子で育つっていうのが向こうの考え方で。おばあちゃんは70歳だけど、今でも家族でディスコに行きますね。おじいちゃんが行けない時は、娘と行って、楽しそうな写真をメールで送ってきて。そうするとおじいちゃんがやきもち焼いたりして(笑)。
昔は自分のことしか考えてなかったけど、
今は次世代までの幸せを考えるようになった。
今一番自分をmoveしていることってなんですか。
それは子供なのかな。子供が原動力になっていますね。何をされても、無条件の愛じゃないですか。夫は原動力というよりも、パートナーで、理解者ですね。撮影前に気合入れてトレーニングやらなきゃいけないときは、自分では見れないフォームを見てくれたり。「もう無理…」、「まだできるよ!」とか、けっこう厳しくやってくれるので、助かります。
未来に向かって動いていきたいことってありますか。
子供ができてから、世界の子供たちのためにできることがないかなって考えるようになりました。使われ方を知ってから、募金もするようにしたり。今は「国境なき医師団」を選んでいて。この先は寄付するだけじゃなくて、実際に自分の目で見に行きたくて、調べています。行ってみて、行動を起こせる人になりたい。自分の子供たちにもそういうところを見せたいなって。感じるものって絶対違うと思うから。関わっていけたらいいなと思っています。
今は2人目が生まれたばっかりで、自分の子供だけでも手一杯になりそうなのに、世界の子供のことも考えられている……。
気になっちゃいますね。もともと私のお母さんはコロンビアだから、貧富の差が激しくて、子供服をコロンビアの子達に送ったりしていたんです。今になって、「私もやりたい」って思うようになりました。日本ではこんなに余っている食品があって、でも食べられない子供が世界にはいる。1人の力だから、大きなことはできないかもしれないけれど、そういう子たちにふれて、できることがあったらって思う。
#shemovesmountainsだと思う女性っていますか。
私の身近にいるんです。うららっていう子で、アフリカの工場で洋服を作ってもらってそこにちゃんと利益を還元して。その子はファストファッションを作るために働いている人たちの背景を変えていきたいって。私も昔は安いものでもたくさん欲しいって感じだったんですが、今はその背景も考えたい。彼女から影響を受けています。
最近よく考えるんです。自分たちが生んだ子供たち、さらにその孫の世代になったとき、地球ってどうなっちゃうんだろうって。産んだからには責任があるじゃないですか。だから、ペットボトルじゃなくてマイボトル持つとか、エコバックを持っていくとか、公共の交通機関を使うとか、洋服を寄付するとか、自分ができることから始めています。昔は自分のことしか考えてなかったけど、今は子供たちが幸せに生きてほしいって思うようになりましたね。
- Maternity Down Coat(NSW51912)¥85,800(税込)
- Photo / Chikashi Suzuki
- Movie / Yu Nakajima
- Illustration / Yutaro Mineyama
- Interview / Miwako Hosokawa